10月29日に道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで警視庁に逮捕され、翌日に釈放された俳優の伊藤健太郎さんが主演を務めている映画『十二単衣を着た悪魔』の公式サイトは10月31日、予定通り11月6日に公開すると発表した。本編の再編集は行わず、そのままの内容で公開するという。
「個人の罪と作品は違う」
発表では、「様々なご意見があることと存じます」としつつ、釈放後に本人から自筆の謝罪書面を受け取ったこと、公開を望む多くの声が寄せられたことなどから、予定通りの公開を決めたとしている。
さらに、「映画は作品を観たいお客様が、自らの判断で選んで鑑賞するメディア」とした上で、「『個人の罪と作品は違う』という弊社の見解」のもとで内容も変更しないとしている。
主人公のライバルとして出演している映画『とんかつDJアゲ太郎』は、10月30日に予定通り公開されており、主演映画の扱いが注目されていた。
近年、出演俳優が逮捕されるなどした場合、公開中止となることもあったためか、この決定にはネット上で大きな反響が寄せられている。
「作品には罪ない」「内容次第だろうけど出演者が不祥事起こしたら即未公開じゃなくなってるのは良い流れ」などと評価する声も。一方、けが人が出ていることやひき逃げの疑いであることから「流石に早過ぎでは?」「甘過ぎないですか」との指摘も上がっている。
【発表全文】
平素より大変お世話になっております。
去る10月29日、弊社制作・配給の映画『十二単衣を着た悪魔』に出演しております伊藤健太郎氏が、道路交通法違反等の被疑事実により逮捕されました。
逮捕されてからの数日間、事実確認をしながら、関係各所と本作品公開についての協議を重ねて参りましたが、昨日10月30日の夕刻に釈放されたことを受け、予定通り11月6日(金)より全国の劇場にて公開させて頂く運びとなりましたことを、ここにご報告申し上げます。
当然、上記決定に対しましては様々なご意見があることと存じますが、釈放後に本作関係者への自筆の謝罪書面を弊方が受け取り、また、報道を受けてなお、公開を望む方々からの多くの声を頂戴したことなども踏まえ、関係各社様のご理解、ご協力を賜り、上記の通り決定をした次第です。
監督をはじめとした大勢のスタッフ、キャストが長い時間をかけた創作のご尽力に報いたいという想いも、本決定を後押し致しました。
映画は作品を観たいお客様が、自らの判断で選んで鑑賞するメディアであること、そのうえで、「個人の罪と作品は違う」という弊社の見解のもと、本編の再編集は行わずに、そのままの内容で上映をさせて頂きます。ご理解賜りたく存じます。
最後になりましたが、予定通りの期日で上映を決定して頂いた各劇場様には大変感謝しております。
この場を借りて心より御礼を申し上げます。ご理解、ご協力を賜り、誠に有難うございました。