東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は10月30日、大会の観戦チケットの払い戻しについて発表した。
これまでの国内での販売枚数は、オリンピックが448万枚、パラリンピックが97万枚。そのうち札幌移転となったマラソンのチケットは、すでに払い戻しがされている。
払い戻しの概要は次の通り。
申請手続きと返金時期
▽オリンピック
申請手続き:2020年11月10日(火)未明〜11月30日(月)午前11時59分
返金時期:2020年12月下旬以降。対象者に順次返金
▽パラリンピック
申請手続き:2020年12月1日(火)未明〜12月21日(月)午前11時59分
返金時期:2021年1月中旬以降。対象者に順次返金
対象者
払い戻しを希望する人は、購入した全てのチケットの払い戻しを受けられる。払い戻しは、購入者本人に限る。(購入時に登録した氏名)
※公式チケット販売サイトでは、海外からの払い戻しは受け付けていない。払い戻しの申請受付期間に海外に滞在されている場合、東京2020チケットカスタマーセンターで電話での代理申請を受け付ける。
対象チケット
▽一般チケット:1枚から、払い戻したい枚数の選択が可能。
▽車いすユーザーチケットとその同伴者チケット:どちらかのチケットのみの選択はできず、セットでの払い戻し
▽東京2020みんなで応援チケット:グループ単位でまとめての払い戻し
払い戻しの流れ
1. 公式チケットサイト『マイチケット』へアクセス
2.「払い戻し申請」から「注文番号」を選択
3. 払い戻しを希望するチケットを選択し、払い戻し条件に同意
4. 返金方法を確認(購入時の支払い方法によって、返金方法が異なる)
※Visa決済か現金決済(コンビニエンスストア)
5. 払い戻し内容を確認し、申請手続き完了
※手続き完了後の取り消しはできない
チケットの種類や購入時の支払い方法に応じて、チケット発行や配送にかかる手数料も払い戻される。
今後の払い戻しの機会
組織委は記者会見で、延期に伴う払い戻しは今回のみと説明。
中止や無観客は検討していないと断った上で、「コロナの影響で観戦機会の提供ができなくなった場合は、必ず払い戻しはいたします」と説明している。
大会における新型コロナ対策については、9月からコロナ対策調整会議が開かれている。会議は11月にも開催され、観戦や観客についての対策が協議される見通しという。
詐欺に注意
払い戻しは、公式チケットサイトの「マイチケット」上でのみ受け付けている。
職員が自宅に訪問したり、メールや電話で金融機関の口座番号やクレジットカー ド番号を尋ねたりすることはない。
組織委の鈴木秀紀マーケティング局次⻑は記者会見で「デザインが本物そっくりのサイトや、寄付を装った詐欺メールもあると聞いているので、気をつけてほしい」と呼びかけている。
払い戻しの注意点
一部のチケットのみを払い戻しする場合、注意が必要だ。
どの来場予定者が払い戻しするかに関わらず、一番上か一番下から、間を開けずに払い戻しするチケットを選択する必要がある。
例えば、上から1番目と3番目の来場予定者といったように、間を開けて選択すると、シムテム仕様上エラーになってしまうという。
そうすると、チケットに記された「来場予定者」と、実際の人物が一致なくなってしまう、そのため後日、名前や送付先住所などを変更する必要があるという。
【UPDATE 2020/10/30 16:10】
組織委の会見を受けて、払い戻しの注意点や今後の予定について追記しました。