フリーアナウンサーの小林麻耶さんが10月29日、TBS系の番組「グッとラック!」に出演し、MC・立川志らくさんの“母親がいないと、子どもは不幸”という趣旨の発言に反論し、ネットで反響が広がっている。
番組では、お笑い芸人のだいたひかるさんが乳がん治療を中断し、不妊治療を再開する決断をしたことを伝えた。VTRの中でだいたひかるさんは、「再発・転移という可能性は上がるんですね。でも死んじゃってもいいから、子どもを迎えにいきたいっていう、そういう気持ちです」などと語った。
VTRが放送された後のスタジオで、立川さんは「非常に難しい問題で、人生に正解なんてものはないから」とした上で、「これを決断したのは夫婦で、一番リスクが高いのはだいたひかるさん本人だから、彼女がそう決断したということは、それは認めて、みんなで応援してあげないといけない」と話した。
その後、この話題について自身が妻と交わした会話を振り返る中で、「母親がいないとね、子どもにとっては不幸なこと」と発言した。
小林さん「母だけの愛情じゃないですよ、この世の中」
これに対して小林さんは、「考えは人それぞれなので否定するつもりはないんですが」と前置きした上で反論した。
「志らくさんが先ほど『母親がいないというのは不幸だ』という風に仰ったのは、私はそういう風には思いません。母親がいない人たちだってたくさんいますし、母親に虐待を受けてる人たちもいますし。『母親がいない人が不幸』というそういう言い方は、私は、私はですよ、個人的に嫌いです」
「私は母親がいなくても不幸だと思ってほしくないし、その分、周りの人が愛情を注げばいいと思うし。母だけの愛情じゃないですよ、この世の中」
そして、だいたさんについて「本当にすごい人だな、強い人だなって思いました」「本当にだいたさん応援してます」などと力強く語った。
小林さんの指摘に対し立川さんは、「麻耶さんのおっしゃる通り、本当に周りの愛情があれば、不幸ではなく幸せになれる、そういった人は世の中にたくさんいる」「母親がいない子が、全て世の中不幸だという意味ではない」などと修正し、小林さんもうなずきながら聞いていた。
その後、別のコメンテーターらの意見も聞いた立川さんが、「生まれて来てなくても、その子どもは自分より大事なものじゃないですか。『自分が死んでもその子どもを迎えにいきたい』というのは、(さっき自身が)正解はないと言ったけれど、これが正解なのかなと、みんなの話を聞いててふと思いましたね」と発言。
立川さんのこの言葉より後にアナウンサーから話を振られた小林さんは、「ただ、『だいたさんは不妊治療を命をかけてしたから、あなたも不妊治療しなさい。だいたさんは命をかけてるのよ』という責め方をしないで欲しいなというのは、心から思います」とスタジオの議論に補足を加えた。
「お子さんがいらっしゃるのを幸せと感じる方もいるし、二人夫婦で生きていくのも素晴らしいと感じる方もいるので、だいたさんの人生はだいたさんの人生、自分の人生は自分の人生だし、他人の人生は他人の人生という風に考えて、傷つくような言葉をかけてほしくない」
ネットの反応「涙してしまった」
小林さんの言葉に対しネット上では、「訴える姿に涙してしまった」「心からの言葉で、貰い泣きした」「(立川さんの発言に)怒る人がいて本当に良かった」などの反応が上がっていた。