俳優・声優の津田健次郎さんが、10月27日に放送されたNHKの連続テレビ小説『エール』第97回に出演した。
同番組で津田さんは毎回顔は見せずに声のみで“語り”を担当しているだけに、番組を見て今回の出演を知ったファンからは多くの反響が寄せられた。Twitterでは27日午前「津田さん」が日本のトレンド入りした。
山崎育三郎さん演じる久志の「麻雀仲間」に
津田さんは今回、窪田正孝さん演じる主人公の古山裕一の友人で山崎育三郎さん演じる佐藤久志の麻雀仲間の犬井役で出演した。
津田さんが登場するのは番組開始8分過ぎ。“語り”を務めている時とは対照的な役に溶け込んだ雰囲気のある声で「なんだ、こら」と古山に向かって一言短いセリフを言い放つ。
NHKの連続テレビ小説『エール』の公式Twitterでは27日、津田さんから視聴者に向けて以下のようなメッセージが寄せられた。
犬井役の津田健次郎です。普段は語りをやらせて頂いているのですが、今回ですね実際にこうやってドラマの方に出演させて頂きました。皆さんと共演できて本当に楽しいです。ぜひ楽しみにしていてください。
「っぽいな、と思ったらツダケンだった!!」 “サプライズ出演”にファン歓喜
“ツダケン”の愛称で多くのアニメファンや声優ファンからから親しまれている津田さん。
今回の出演がNHKの公式Twitterで告知されたのは、朝の放送時間帯の番組終了間際の午前8時14分。
このため、多くの視聴者からは「放送を観て知った」という声が多く寄せられ、観る人にとってはまさに“サプライズ”のようなものだった。
放送終了後にはドラマに出演した津田さんのインタビュー記事などがマスコミ各社から配信されたが、NHK広報局の担当者はハフポスト日本版の取材に対し「視聴者の方々には事前の告知が一切なかった為、サプライズ出演という形になりました」と回答。
津田さんの今後の出演について聞くと、「明日(第98回)も出る予定です」とした。27日の放送を見逃した人は、28日にもチャンスがありそうだ。
出演の経緯と理由について、制作統括の土屋勝裕さんは「『エール』の語りとして、その魅力的な声で物語を導いてきてくださった津田健次郎さんですが、お忙しい方なので、どこかでピンポイントで出演して頂きたいと思っていましたが、闇市に潜む怪しげな男として、薄暗い中で声だけが聞こえてくるような、そんなシーンに登場していただくと津田さんの魅力が発揮されるのではないかと考えてオファーしました」と明かした。
番組を観た人はTwitterで「っぽいな、と思ったらやっぱりツダケンだった!!」「語りもいいけど演技もステキ」「汚ならしい格好でもカッコイイし声が素敵だから言うことなし」などと様々な感想が寄せられた。
津田さんはNHKのインタビューで犬井役について「『ちょっとした役で出られたら……』なんて(スタッフに)チラッと言ってしまったんですが、本当にやらせていただけることになりビックリしました!」と語っていた。
“ツダケン”こと、津田健次郎さんとは?
ファンの人にとっては説明不要かもしれないが、朝ドラの“語り”を通じて初めて知ったという人もいるかもしれない。そこで、改めてプロフィールを紹介する。
津田さんは1971年6月11日生まれ。俳優の橋爪功さんが代表を務める円 演劇研究所の専攻科を卒業したのち、数々のドラマや映画、アニメの声優や外画の吹き替え、ナレーションなどで活躍。
Twitterのフォロワー数は、10月27日現在で55万人を超えている。
特にアニメの声優としては、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の海馬瀬人役や『テニスの王子様』の乾貞治役など数々の人気キャラクターの声を演じ、アニメファンから支持されてきた。
また、Netflixで2021年春に全世界配信されるオリジナルアニメ『極主夫道』でも主演声優を務める。
津田さんが出演した『エール』27日の放送回は、NHKプラスでは27日から1週間視聴することができる。