着せ替え人形のリカちゃんを販売するタカラトミーは、公式Twitterでリカちゃんに関する不適切な投稿をしたとして謝罪し、当該ツイートを削除した。同社はハフポスト日本版の取材に、「トレンド入りしていたハッシュタグに関連づけてしまった」「ダブルチェック体制があったが、今回はダブルチェックをしていなかった」などと経緯を明かした。
どんなツイートだった?
問題になったツイートには、「#個人情報を勝手に暴露します」のハッシュタグと、「(とある筋から入手した、某小学5年生の女の子の個人情報を暴露しちゃいますね…!)」との書き込みがあり、続けて誕生日、星座、身長、体重、電話番号が掲載されていた。これらは同社のキャラクターである「リカちゃん」のプロフィールで、投稿には公式のプロフィール画像も添付されていた。
さらに、このツイートは、「久しぶりに電話したら、昨日の夜はクリームシチュー食べたって教えてくれました。こんなおじさんにも優しくしてくれるリカちゃん…」というツリー投稿もされていた。
批判噴出 ⇒ 謝罪と削除
「子ども向けの商品を売っている会社が、子どもの人権を軽んじてネタにしている」「誰のために商品を作っているのか。子どもを消費する側の目線に寄ったツイートをするのは問題」
10月21日に投稿されたこのツイートに対して、SNSでは批判が噴出。タカラトミーは24日、問題となった一連のツイートを削除し、公式Twitterで次のように謝罪文を投稿した。
【お詫び】10月21日に発信したツイートで不適切な表現がありましたので削除致しました。表現について至らぬ点がございましたことを心より深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。
「トレンド入り」から着想
なぜこのような投稿をしたのか?
同社の広報担当者によると、このツイートの目的は、キャラクターのPRと、リカちゃんの声を聞くことができる「リカちゃん電話」のサービスの告知だった。ハッシュタグ「#個人情報を勝手に暴露します」がトレンド入りしていたことから、公式Twitterの担当者がこのハッシュタグを使用した上で、リカちゃんのプロフィールを掲載することを思い立ったという。
広報担当者は「このようなハッシュタグに関連づけてキャラクターのプロフィールを告知したことで、多くの方々に不愉快な思いをさせてしまったことを心よりお詫び申し上げます」と話している。
ダブルチェックはせず
投稿前に、止めることはできなかったのか?
広報担当者によると、通常は公式Twitterでツイートする際はダブルチェック体制を取っているが、「公式Twitterの担当者の裁量に任せていて、今回はダブルチェックできていなかった」という。同社は再発防止のため、今後は公式Twitterの運用ポリシーを見直すほか、ダブルチェックを徹底する方針という。