米大統領選の投票日が迫る中、アメリカの人気歌手アリアナ・グランデが発表した新曲のMVが話題になっている。アリアナが大統領になり、ホワイトハウスで公務を行なう内容で、MVの中では登場する人物の多くが女性を占めている。
アリアナは10月22日、新曲「positions(ポジションズ)」のミュージックビデオをYouTubeに公開した。
男女の立場が逆転、どんな内容なのか
MVはホワイトハウスの外観から始まる。女性大統領に扮したアリアナが会議に参加したり、大統領令に署名をしたり、会見を開いたりする様子が映し出される。
大統領として公務につく姿と、キッチンやベッドルームなどでプライベートな時間を過ごす姿が「切り替わる(スイッチ)」演出だが、登場するスタッフや閣僚の多くが女性で、人種が多様であることが印象的だ。
アメリカ政治において、男女格差は根深い問題だ。トランプ政権の閣僚や重要ポストの人事は白人男性が多くを占めており、新政権発足時にも女性やマイノリティが少なすぎると批判を浴びた。
女性やマイノリティの立候補者数は増えているが、今も「ガラスの天井」は厚い。
「立場」や「身分」などを意味する「positions」という曲名通り、男女の立場を逆転させることで、現状を皮肉っているとも解釈できる。実際のホワイトハウスで撮影された写真と比べると、その違いが際立って見える。
「投票に行って」アリアナが呼びかけ
11月3日の米大統領選投票日を目前に公開されたMVには、大きな反響が集まっている。
アリアナは自身のInstagramでMVの一部を投稿し、「みんなに期日前投票に行くよう知らせる私」とコメントし、投票に行くよう呼びかけた。
アリアナは前回(2016年)の大統領選で、トランプ大統領の当選が決まった際に、「おぞましいことで、私は泣いている」と投稿していた。