「家に行ったらOKではない」。SHELLYさんあさイチで『性的同意』めぐる誤解を正す。【UPDATE】

「そもそも性的同意は、NOと言われなかったらOKということじゃない」
タレントのSHELLYさん
タレントのSHELLYさん
Sports Nippon via Getty Images

「性的同意」をテーマに放送された19日のNHK「あさイチ」で、「望まない性行為」をめぐるSHELLYさんの発言に、反響が広がっている。

9月に放送された子どもへの性教育に関する特集で、SHELLYさんの「あなたのNOには力があるんだよということを伝えるため、子どもに『やめて』は2回言わせない」などの発言が話題を呼んでいた

19日の番組内で、SHELLYさんは内閣府男女共同参画局の「望まない性的な行為は、全て性的な暴力」とする見解を「正しい常識」として紹介。その上で、性的同意をめぐる「間違った常識」として次のような事例を挙げた。

<間違った常識>

・夫婦なら相手の求めに応じるのも愛情

・家について行ったらセックスOKのサイン

・誤解されるような態度を取る方が悪い

・時には強引さも必要

「リスペクトできないなら...」

SHELLYさんは、こうした誤った認識が日本社会に根強い実情について、次のようにコメントした。

「カップルでいたり夫婦でいると、セックスは権利だと思っている方がいらっしゃるようなんですけど、これは本当に間違っていると思っていて。セックスっていうのは、お互いに理解し合って愛情確かめ合って、お互いの気持ちや感情をリスペクトできる間の仲でできる特別なことであって。この前提、相手のことをリスペクトして気持ちをしっかり受け止める、ということができないあなたはセックスをしてはいけないんですよ、どうぞ自主練を頑張ってください」

SHELLYさんのこうした発言に、SNSでは「冊子にして全世帯に配ってほしい」「ゴールデンタイムに家族に見せた方がいい」など反響が広がっている。

番組には、性暴力の被害者の女性たちもVTRで出演。「相手が納得するNOを言えなかったのは、私が悪いんじゃないかという刷り込みがあった」「いやよいやよも好きのうち、という考えがいまだにあり、そのせいで(拒んでも)変に受け取られた」「NO MEANS NOが、一刻も早く普通になってほしい」といった訴えが上がった。

SHELLYさんは「そもそも性的同意は、NOと言われなかったらOKということじゃない」と強調し、こう続けた。

「本来はYESをもらう努力をする、前向きな、積極的なYESが言えるのが一番いい。NOと言えなかった私がいけなかった、彼に私のNOが伝わらなかった、というふうになるので。性的同意はお互いのYESを確認することなんだ、その中でNOを言っていいんだよ、ということが伝わればいいなと思います」

確認はシンプル

性的同意を、相手にどう確認したらいいのか?

SHELLYさんは番組で、「いい?」と聞くことから始めることと、「いや」と言いやすい雰囲気を作ることの大切さを訴え、「すごくシンプルなことでいいんじゃないかと思う」と述べた。

「NO」を言われ慣れていない人に対して、臨床心理士のみたらし加奈さんの「今その行為にNOと言っているだけ。NOと言われても、傷つく必要はない」とのコメントも紹介した。

【訂正】2020年10月20日9:00
記事中で<カップルや夫婦間での「望まない性行為」をめぐるSHELLYさんの発言に、反響が広がっている。>と記載していましたが、番組内では間柄を限定していなかったため、<カップルや夫婦間での>の部分を削除いたしました。

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