英サッカー・プレミアリーグ「アーセナル」が、長年愛されたマスコットキャラクターのガナザウルスを解雇したと、イギリスのメディアが伝えている。
正確には、クラブの財政難を理由に、ガナザウルスの「中の人」が解雇された模様だ。これにはファンも反対し、クラブに残してほしいとクラウドファンディングサイトが立ち上がっている。
スカイスポーツによると、解雇の理由は、無観客試合が続き、サポーターがいない状況でガナザウルスの役割が必要不可欠ではなくなったからだという。
ガナザウルスは1993年からクラブマスコットとしてサポーターに愛され、長期体制を築いたアーセン・ベンゲル元監督よりも長く在籍していた。
BBCによると、新型コロナの影響による無観客試合でチケット収入などが減り、財政を圧迫。クラブは8月、55人の職員を解雇する可能性があると発表していた。ガナザウルスの解雇もその一環とみられている。
プレミアリーグは10月から観客を入れる予定だったが、コロナの感染拡大を受けて、無観客試合が少なくとも2021年3月末まで延期される見通しとなった。
クラウドファンディングサイトでは、「ガナザウルスはクラブのアイコンで、絶滅させるわけにはいかない。ガナザウルスとして活躍した、生涯のアーセナルファンであるジェリー・クィ氏を失うのは恥ずべきことだ」と寄付を呼びかけている。
6日午前11時半時点で、約7500ポンド(約102万円)が集まっている。
ガナザウルスの解雇に対して、ネット上では残念がる声や、これまでの活躍を労う声が上がっている。
アーセナルに在籍していたイアン・ライト氏は、ガナザウルスと一緒に写った写真を投稿し、「ひどいニュース」と残念がった。
同じプレミアリーグのチェルシーはTwitterで、自分たちのクラブマスコットとガナザウルスが肩を組んだ写真を添えて「ハグを送る」と労った。
スペインリーグのセビージャは、どの選手と契約したいかを尋ねる欧州サッカー連盟の投稿に返信する形で、ガナザウルスの写真を投稿した。