9月25日、すい臓がんの合併症で亡くなったアメリカのルース・ベイダー・ギンズバーグ最高裁判事の追悼式典が、ワシントンの連邦議会議事堂で行われた。式典では、ギンズバーグ氏を20年以上にわたり支えたパーソナルトレーナーが、棺の前で「腕立て伏せ」をして追悼する場面があった。
棺の前で腕立て伏せ... その理由は
退役軍人のブライアント・ジョンソン氏は、87歳で亡くなったギンズバーグ氏のパーソナルトレーナーを20年以上にわたって務めた。
彼女に敬意をあらわすために議会議事堂にあらわれたジョンソン氏。星条旗で覆われた棺に近くと、3回腕立て伏せをした。
RBGの愛称で知られたギンズバーグ氏は、がんの治療を受けた後、夫マーティン氏の勧めで1999年から運動をはじめた。
ジョンソン氏によると、トレーニングでは上腕二頭筋を鍛えるダンベルエクササイズや、脚やお尻を鍛えるスクワットを行なっていたという。
ギンズバーグ氏のドキュメンタリー映画『RBG 最強の85才』でも、トレーニングをするたくましい姿が映されていた。
公職の女性の遺体が議会議事堂に安置されたのは初めて
リベラルな女性判事として、ポップカルチャーのアイコンにもなったギンズバーグ氏。アメリカ最高裁で2人目の女性判事として、性差別問題を巡る数々の裁判を手掛けた。
公職の女性として、議会議事堂で遺体が安置されたのは初めてのことだ。Newsweekによると、ユダヤ系米国人としても初めてだという。
民間人の女性では、2005年に黒人活動家ローザ・パークスさんの遺体が安置されている。パークスさんは市営バスに乗車していた際、白人に席をゆずることを拒み、逮捕された。事件は黒人によるバス・ボイコット運動を引き起こし、一連の運動は公民権運動のきっかけとなった。
アメリカ社会の自由と平等のため、闘い続けた女性を悼む声が相次いでいる。
ギンズバーグ氏追悼式典の写真
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆・編集しました。