世界に目を向けてみると、NZのアーダーン首相(40)、フィンランドのマリーン首相(34)、デンマークのフレデリクセン首相(42)、ベルギーのウィルメス首相(45)…。40代以下の女性リーダーが続々と誕生しています。
日本の人口のおよそ半分は女性。むしろ、女性の方が少し多い。なぜ日本のトップの63人の中に女性はいないのか。
「あくまで実力で選んだ結果だ」「性別は関係なく、国にとって有能な人が首相になってほしい」。そういう反論も聞こえてきそうです。
しかし、本当にそうなのでしょうか。なぜ海外では違う状況が生まれているのでしょうか。男女に限らずあらゆる性別の人に政治は開かれているのでしょうか。
菅首相が誕生した9月16日の首班指名選挙で、45歳の伊藤孝恵参院議員を首相にしようと「1票」を投じた同年齢の寺田静参院議員。10月6日21:00からのハフライブに2人をお呼びし、一緒に考えてみたいと思います。
▶︎番組アーカイブはこちら
https://twitter.com/i/broadcasts/1kvKpeRqWQLGE
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https://www.youtube.com/watch?v=TaQTRPc3n9M&feature=youtu.be
「伊藤孝恵さん、1票」…首相を選ぶ国会で響いたどよめき
「伊藤孝恵さん、1票」。9月16日に行われた、新しい首相を選ぶ「首班指名選挙」で、伊藤議員(45歳、国民民主党)の名前が読み上げられた時、国会内でどよめきが起きました。もちろん結果は自民党の菅義偉氏の圧倒的多数による勝利。それでも「45歳の女性首相」を選ぼうと託した1票に、様々な思いが交差しました。
伊藤議員に投じたのは、無所属の寺田静参院議員(45)。自身のnoteで、伊藤議員に投票した理由をこう語っています。
“40代の女性議員が総理にと、歴史ある国会において奇異なことと映るかもしれません。
ただ、諸外国を見渡せば、既に30代、40代の女性たちが首相に就任しています。民間分野でも様々な意思決定の場で活躍しています。”
“「勉強をしろ。良い成績をとれ。良い学校にいけ。良い会社に就職しろ」
と言われ続けてきて、ある程度の年齢になると、
「もう仕事はいいから結婚して子どもを産め。それが女性の幸せだ」
そう周囲から言われることの辛さ。
私自身もかつてそうであったように、周囲に言われずとも自分でも時々そう感じてしまう自縄自縛の呪いのようなものが今の日本の女性が抱えている辛さだと私は感じています。”
首相「候補」にすら、女性はなりにくい
そもそも日本は首相の「候補」にすら女性がなりにくい状況です。菅首相誕生へと繋がった9月の自民党総裁選では女性の候補は一人もいませんでした。これまで、自民党の総裁となった女性は1人もおらず、総裁選に立候補したのは、2008年の小池百合子氏のみ。野田聖子衆院議員と稲田朋美衆院議員は今回の総裁選への立候補に意欲を示していましたが、推薦人が集まらなかったことなどから断念していると報じられています。
野党も同じで、立憲民主党と国民民主党の合流新党の代表選でも女性候補はゼロ。女性リーダーも、社民党の土井たか子党首(故人)や福島瑞穂党首、民進党(当時)の蓮舫代表など、数えるほどです。
女性の国会議員の数は増えてきていますが、政治の世界で女性がリーダーになりにくいのは、いったいどうしてなのでしょうか。
寺田静参院議員と伊藤孝恵参院議員をお迎えし、伊藤氏を選んだ背景や、寺田氏からの1票を受けて感じたこと、育児と政治活動の両立、「1票」をめぐる舞台裏などを直撃します。
「女性政治家を増やす必要はある?」話し合います
また、そもそも日本の政治家に女性が少ないのは、(1)有権者が選んだ結果で仕方がないことなのか、 (2) 果たして増やす必要はあるのか、(3)女性首相が日本で生まれるまではあと何年かかるのか――についても話し合いたいと思います。
番組には、9月の自民党総裁選に立候補した岸田文雄氏がTwitterに投稿した夫婦写真への「違和感」について記事にした、ハフポスト日本版の中村かさねニュースエディター(記者)も出演します。記事は、「食事をとる男性の脇で立って控える女性」という構図が持つメッセージ性について問うもの。中村記者は「家族の形はそれぞれ」という前提に立ちながらも、男性政治家の間に根深くある「女性は補助する役割だ」という意識を問いたかったと言います。記事で伝えたかったことや、どのような問題意識を持って記事にしたのか――などについても話します。
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