自民党総裁選に立候補している石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長の3氏が、9月9日午後1時から同党の青年局・女性局が主催する公開討論会に出席した。
憲法改正や女性活躍についての姿勢や見解を問う質問が続く中、京都府連の学生部長からオンラインで「日本の好きなところについて教えてください」と問われた3氏。
1分間という時間制限の中で語られた回答からは、3氏の描く日本という国家像が浮かんだ。
岸田氏「国民性、世界に誇るべき」
岸田氏は、助け合いの精神を大事にする国民性について強調。「世界にない誇るべき雰囲気であり、国である」と語り、「心豊かなかたちで未来に引継ぎたい」と意欲を述べた。
我が国、日本の好きなところ。私も外務大臣を長く務める中で、改めて国の外から日本という国を見つめました。大変貴重な機会をいただきました。
日本という国、まず、この我々日本人にとって、なんといってもほっとする国である。この国民性、そして社会のあり方。これは、世界にない素晴らしい雰囲気であると思います。
歴史、伝統、文化。誇るべきものがあります。
そして、みんなで協力をする、助け合う、共に未来を考える、そして長い歴史の中で子供や孫の将来までしっかりと思いを巡らす、こうした国民性。これは、世界にない誇るべき雰囲気であり、国であると強く感じています。
この愛すべき国、ぜひ心豊かなかたちで未来に引継ぎたいと思っています。
石破氏「皇室を尊び、歴史を大切にする。他国を大事にすることも大切です」
「こんなにありがたい存在は日本にしかない」と皇室に真っ先に触れた石破氏。歴史、祖先、地域、家族ーーと大切に思っているものを挙げ、「でも日本だけが素晴らしい、そうは思いません。他国を大事にすることも大切です」と結んだ。
私は保守主義って、イデオロギーだと思っていないんですね。それはある意味、感性だと思う。それを大事にするのが、一等大事にするのが、保守だと思っています。
皇室を尊ぶことです。こんなにありがたい存在は、日本にしかない。
地域を、家族を、祖先を大事にする。その気持ちも、保守の本質だと思っています。
歴史を大切にする。これは正確に歴史を認識することです。
歴史を大切にする。祖先を、地域を、家族を大切にする。そして皇室を尊ぶ。日本にしかないことがたくさんあります。
そして、ふるさとです、地域です。私は自分の育った鳥取を本当に愛しているし、帰るたびに涙が出る。それを大事にする。
それが日本の素晴らしいところで、でも日本だけが素晴らしい、そうは思いません。他国を大事にすることも大切です。
菅氏「地方を大切にしたい」
菅氏は秋田県で生まれ育ったことをアピール。「地方を原点とした政治を行っている」と語り、1分間の制限時間に余裕を残して回答を終えた。
なんといっても私は、秋田で生まれて高校まで育ちました。まさに、人間・菅義偉を育ててくれたのは、ふるさと秋田だと思っています。
そして、横浜で政治家の人生をスタートしました。政治家として私を育ててくれたのは、この横浜であります。
私はまさにこの、世代を大切にしたい、また地方を大切にしたい、そういう思うの中で地方を原点とした政治を今行っております。