自民党総裁選挙は9月8日午後、立候補した3人による共同記者会見が行われた。
このなかで第2次安倍政権で指摘された森友学園への国有地値引きや、公文書の改ざんなどに対し、どのように信頼回復を図るか質問があり、石破茂・元幹事長は「政治は結果責任。納得したという人が増えていなければ、責任を果たしたことにならない」とこれまでの政権の対応を批判した。
自民党総裁選挙には届け出順に石破茂・元幹事長、菅義偉・官房長官、岸田文雄・政調会長の3人が立候補している。8日午後には3人が揃って記者会見に臨んだ。
このなかで報道陣は、森友学園への国有地値引きや公文書改ざん問題、それに加計学園の獣医学部新設問題などについて言及。政治への信頼回復をどう進めるかや、安倍政権のどこを見直すかなどを質問した。
最初に回答した菅氏は、安倍政権の経済政策を引き継ぐとした上で「客観的に見ておかしいことがあればそこは見直しをしなくてはいけない。公文書改ざんは二度と起こしてはならない。こうした問題については謙虚に耳を傾けながらしっかり取り組んでいく」とした。
次に岸田氏がマイクを持ったが、安倍政権の一連の疑惑や公文書改ざんには具体的に触れず。政治姿勢について「権力は鋭い刃のようなもの。絶えず謙虚に丁寧に使っていかなければいけない。政治の決定の信頼感を国民の皆さんにアピールするためにも、トップダウンとボトムアップという手法を賢く使い分け、説明責任を果たすことが大事だ」と回答した。
石破氏は「森友・加計・桜、どの世論調査を見ても、納得したという人は非常に少ない。政治は結果責任というからには、納得したという人が増えなければこれは責任を果たしたことにはならない。特定の人が利益を受けることを政府がやっていいはずはない。公がやっていいはずがない」と批判した。
そして、公文書改ざんについては「真面目にはたらく公務員がやってられない。記録が改ざんされたり破棄されたりしたら、真面目に働かない方がいい。そのような官僚機構は国民のためにならない。それを変えていかねばならないのは当然のこと。今まで政府がした努力はそういうことであって、私はそれを発展させていきたい」と持論を展開した。