「3大流星群」の1つであるペルセウス流星群が、8月11日から13日にかけて見頃を迎える。
国立天文台によると、空の暗い場所で観察する場合、見られる流れ星の数は1時間あたり最大で30個程度と予想されるという。3夜にわたって観察のチャンスが訪れるので、ぜひ夜空を見上げてみよう。
ペルセウス流星群とは...?
そもそも、8月11日から13日にかけて見頃を迎えるペルセウス流星群とは、どんなものなのか。
熟練した観測者が良い条件のもとで見た場合、1時間あたり80個以上もの流星が観測されることもあるという。
ペルセウス座流星群の一般的な出現時期は、7月17日から8月24日で、流星数が増えるのは8月の中旬になってからだという。
「極大」になるのは、12日の午後10時ごろ
2020年のペルセウス流星群は、流星群自体の活動が最も活発になる状態をさす「極大」を8月12日午後10時頃に迎えると予想されている。
2020年8月12日は月が下弦のため、流星群を観察しやすい大半の時間帯に月の明かりがあり、見える流星の数は条件の良い年より少ない見込みだが、月がそれほど明るくないため、まずまずの数の流星を見られる可能性があるという。
国立天文台は、「普段より目立って多くの流星を見ることができるのは、11日の夜から13日の夜までの3夜でしょう。12日の夜に最も多くの流星が出現すると予想されます」としている。
この3夜ではいずれも、午後9時頃から流星が出現し始め、夜半を過ぎて薄明に近づくにつれ流星の数が多くなるという。
観察時のポイントは?
流星を正しく観察するにはまず、「放射点」という概念を理解する必要がある。
放射点とは、流星群の流星がそこから放射状に出現するように見える点のことをいう。実際に目で見てそこに何かが見えるわけではない。
流星は放射点から離れた位置で光り始め、放射点とは反対の方向に移動して消える。流星の数は放射点の高度が高いほど多くなり、逆に低いほど少なくなる。したがって、放射点が地平線の下にある時間帯は流星の出現は期待出来ない。
最後に3つのポイントを紹介する。このことを踏まえて、より楽しく星空を観察しよう。
1.「月明かり」を避ける
明るい月が空に姿を見せていると、その明るさに隠されて暗い流星は見えなくなる。
2.見るのは「空全体」
流星は放射点を中心に放射状に出現し「空全体」に現れるので、空の広い範囲を見渡す。2〜3分観察して見えなくても簡単に諦めないこと。
特に都市部ではそれほどたくさんの流星が見えるわけではなく、目が屋外の暗さに慣れるのを待つためにも最低でも15分ほどは観察を続けると良い。
3.「人工の明かり」が少ない場所で観察
できる限り、街灯など「人工の明かり」が少ない場所を選ぶこと。
見える流星の数は観察する場所の「空の明るさ」で変わるが、流星などの天体が出す光は街灯など人口の明かりなどに比べるととても弱いため、周囲が明るい場合には邪魔をされて見づらくなる。