新型コロナウイルスの感染拡大による品薄状態が改善されたとして、政府がマスクの転売規制を廃止する方針を固めたとテレ朝NEWSが報じた。
これに対し、ネット上では「全くもって理解ができない」「廃止したら悪質な転売ヤーが増え、また品薄になるのでは」「いくら何でも早すぎる」などと批判や疑問の声があがっている。
テレ朝NEWSによると、政府がマスクの転売規制を廃止する方針を固めた理由は、供給量が増え、最安値で価格が1枚あたり7円まで下がったことなどを政府関係者が勘案した動きだという。
政府は3月10日、物資が著しく不足し生活に支障が出る恐れがある場合、標準価格の設定や物資の譲渡禁止などの措置をとることができる国民生活安定緊急措置法の政令改正を閣議決定し、転売目的でのマスクの買い占め行為を排除するため、罰則を設けた規制を3月15日から実施してきた。
ハフポスト日本版が7月31日、経済産業省の担当者に取材したところ「現時点(31日午前中)でマスクの転売規制を廃止する通達はない。ただ、この規制は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために一定期間に限った緊急的な措置。必要性がなくなったと判断された場合には、規制を廃止する予定だ」と回答した。
現在規制対象となっているのは、小売店やネット通販などで購入したマスク。医療用マスクだけでなく、風邪・花粉対策で用いられる家庭用マスクや、工場の防塵対策で使われる産業用マスクなども幅広く含まれている。
購入者が取得価格を超える価格で、店舗やフリーマーケット、ネットオークションなどを通して第三者に転売することを違法としている。
転売による違反行為を行った場合は、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、又はその両方が科されることになっている。
個人が出品できる「ヤフオク!」や「メルカリ」などのサイトでは、マスクが定価よりはるかに高い値段で取引されていることが、大きな社会問題になっていた。
NHKニュースによると、フリマアプリ大手のメルカリが7月30日、マスクなどの高値転売問題について議論する有識者会議を設立し、今後の対応指針をまとめることになったばかりだ。
ネット上では「全く理解ができない」「廃止したら悪質な転売ヤーが増え、また品薄になるのでは」「いくら何でも早すぎる」などと批判と疑問の声が多くあがっていた。