新型コロナウイルスの影響で在宅勤務をする家庭が増えるなか、専業主婦のおよそ4人に1人が「夫のテレワークを望まない」などと回答した。
明治安田総合研究所のアンケート調査で分かった。
明治安田総合研究所は6月中旬、0歳から6歳までの子供がいる既婚男女1100人を対象にオンラインでアンケート調査を実施し、外出自粛期間の子育てに対する意識の変化を調べた。
それによると、夫側は、45.4%がいわゆる「ステイホーム」で子育てにかける時間が「増えた」と回答。増加時間の平均は167分で「積極的に子どもの面倒を見るようになった」(20.9%)など、子育て意識に前向きな変化があったとする回答は約7割にのぼった。
一方で妻側は、「子どもにイライラすることが多くなった」(22.0%)、「夫の育児にイライラすることが多くなった」(11.3%)などと、ストレスを感じさせる答えが約4割に。一部の家庭で意識の差がみられることがうかがえる。
期間中にテレワークを実施した人は専業主婦を除いて33.5%。9割近くが「今後も続けたい」とするなど好評だった。
これを歓迎する家庭も多い。全体の75%は夫のテレワークを続けて欲しいと回答。一方で、残りの25%は続けて欲しくないと答えた。
理由としては「夫がずっと家にいることで家庭不和になり子どもに悪影響」がもっとも多く36.4%、「夫が子育てと仕事のバランスが取れていない」が27.3%と続いた。
明治安田総合研究所の小玉祐一・チーフエコノミストは発表のなかで「夫が家にいることで、ストレスを感じる妻が一定程度いるというのは、個人的にも納得できる部分ではありますが、逆に夫婦の会話の機会が増えて関係改善に向かうケースもあると思います。また、今後は地元でテレワーク環境を提供するビジネスが増える展開も期待できます」などと分析している。