「性犯罪、児童虐待」容疑者の個人情報を"晒す"サイト「デジタル刑務所」 韓国で問題に

顔、写真、生まれた年、出身学校はもちろん、連絡先まで公開されているものもあった。
デジタル刑務所
デジタル刑務所
『デジタル刑務所』サイトより

韓国で犯罪容疑者の個人情報を公開するウェブサイト「デジタル刑務所」が登場し、警察が捜査している。

ハンギョレによると、サイトができたのは6月。大邱地方警察庁サイバー捜査隊は、情報通信網利用促進および情報保護などに関する法律違反の疑いで「デジタル刑務所」運営者などを捜査してるという。

7月13日午後5時時点で、このサイトの「犯罪者目録掲示板」には91人の個人情報が上がっていた。顔、写真、生まれた年、出身学校はもちろん、連絡先まで公開されているものもあった。

サイトには、児童性搾取物サイト「ウェルカムトゥービデオ(W2V)」の運営者のソン・ジョンウ容疑者や、女性トライアスロン選手へのパワハラ・暴行事件で名指しされた慶州市庁トライアスロンチームの監督などの個人情報が残されている。

中央日報によると、運営者は5月、「n番部屋事件」などに関わった性犯罪の容疑者たちの個人情報を公開するインスタグラムのアカウントを運営したが、アカウント停止を受け、ホームページ作成に乗り出した。

ペドロ(Pedro)と名乗るサイト運営者は、「大韓民国の悪質な犯罪者に対する寛大な処罰に限界を感じ、彼らの個人情報を公開し社会的な審判を受けるようにする」とし「全ての犯罪者たちの個人情報の公開期間は30年で、近況は随時アップデートされる」としている。

運営者は続けて「本ウェブサイトは東ヨーロッパに設置された防弾サーバー(Bulletproof Server)で強力に暗号化されて運営されており、大韓民国のサイバー名誉毀損、侮辱罪の影響をまったく受けない」とし「表現の自由が100%保障されているため、存分にコメントをすればよい」と主張した。

しかし、このような主張と異なり、運営者は法的処罰を受ける可能性がある。

MBCニュースは「外国であれ国内のサイトであれ、私たち韓国人が名誉毀損、または侮辱が混ざったコメントを書いたならば処罰を受けるかもしれない」と説明している。

このサイトはネットユーザーの間でも関心が高まっている。この日、ソン・ジョンウ容疑者の掲示板には400件を超えるコメントがあがった。

しかし、容疑者は個人情報公開で刑罰以上の社会的損害を受ける可能性もあり、裁判で刑が確定するまでは無罪になる可能性もある。国の放送通信委員会には、デジタル刑務所の接続を遮断するように訴える苦情が3件寄せられているという。

ハフポスト韓国版を翻訳・編集・加筆しました。

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