安倍首相、憲法改正への強い意欲示す「国民はまさに議論を聞きたがっている」

「感染症対策の議論を最優先するのは当然だが、国会には様々な委員会がある。憲法審査会のメンバーは当然議論はできるんだろうと思う」

安倍晋三首相は6月18日、通常国会の閉会に伴う記者会見で、新型コロナウイルス対策の議論が最優先とする一方で、憲法改正に向けた議論が進まなかったことに対し「大変残念だ」などと話した。

そのうえで、2021年秋までの自身の自民党総裁任期中に、改正を実現する意欲を改めて示した。

記者会見する安倍首相
記者会見する安倍首相
時事通信社

安倍首相は18日の記者会見で、冒頭の発言部分でも「“治に居て乱を忘れず”が今回の最大の教訓ではないか。自民党は憲法改正に向けて緊急事態条項を含む4つの項目について改正条文のたたき台を示している。わが党の意見に、様々な意見があることは承知している。建設的な議論を自民党は歓迎する」と憲法改正に言及。一方で、今期の国会では「憲法審査会における条文案をめぐる議論は残念ながら全く進まなかった」と苦言を呈した。

その後、総裁任期中の改正を目指す方針に変わりはないかと質問されると、国会での議論が進まなかったことに再び触れ、「感染症対策の議論を最優先するのは当然だが、国会には様々な委員会がある。憲法審査会のメンバーは当然議論はできるんだろうと思う」とした。

そして「お互いに知見をぶつけ合う、憲法についてどう考えるか、反対なのか賛成なのか、どういう考えを持っているのか。それをまさに国民の皆さんは私は見たいんだろうと、聞きたいんだろうと思います」と話し、「各種の世論調査でも議論を行うべき、との声が多数を占めている。国会議員としてその責任を果たさなければいけない。そのことを多くの国民の皆さんに改めて認識をしていただきたい」と呼びかけた。

そして「国会の場で(議論が)進んでいない。国会、皆の責任だろうと思う。反対ならば反対という議論をすればいいではないか、なぜ議論すらしないのか、と思うのは私は当然のことではないかと思う」と話した。

また自身の任期中の改正については「総裁任期の間に憲法改正を成し遂げたい、その決意と思いに変わりはない。自民党のルールを変えようとは全く思っていない」とした。

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