デマや情報のミスリーディングが懸念されるソーシャルメディア(SNS)は何か。
6月16日に発表された「ロイター・インスティテュート・デジタルニュースリポート」の中で、ネット上の情報プラットフォームに対する「不信度」が示された。
世界全体でみるとSNSではトップがFacebook、次いでYouTubeだったが、国別では比較された6カ国中、日本は、Twitterがトップだった。
このパートではまず、デマや情報のミスリーディングが最も懸念されるプラットフォームを選んでもらった。
世界各国から集めた回答数8万155のうち、ソーシャルメディアが40%、各種ニュースサイト・アプリが20%、WhatsAppのようなメッセージアプリが14%、Googleなどの検索エンジンが10%だった。
ソーシャルメディアの内訳は、世界各地の全体で見るとトップがFacebook(29%)、YouTube(6%)、Twitter(5%)だった。
ところが国別で見ると、日本は全く違う傾向を示している。フィリピン、アメリカ、韓国、ケニア、ブラジルの6カ国(サンプル数は各2000)で比較して見ると、日本は唯一Twitterがトップ。反対にFacebookは一番低かった。
Facebookのユーザーの割合は、他国に比べ韓国と日本では低い。ちなみに、韓国ではYouTubeがトップだった。
日本のケース
Twitter(32%)
YouTube(12%)
メッセージアプリ(9%)
Facebook(6%)
各国で「不信度」が高いのは、アメリカやフィリピンはFacebook、韓国はYouTube、ブラジルはメッセージアプリ。地域ごとで傾向が分かれた。
Twitterに限ると日本だけ数字が突出しており、フィリピン(2%)、アメリカ(7%)、韓国(4%)、ケニア(7%)、ブラジル(3%)と他はいずれも一桁台だった。
調査ではまた、新型コロナウイルス危機によって、こうしたネットワークが政治だけでなく、あらゆる種類の有害なデマを広める手段として使用される可能性を知らしめたと報告している。4月の調査では、37%がFacebookやTwitterなどのSNSで新型コロナに関する数多くのデマに遭遇したと答えたという。