多様な肌の色にあうバンドエイドが販売へ。「遅すぎる」と訴える声も

「多様な肌の美しさを包含するため」と声明文を発表。ジョンソン・エンド・ジョンソンは1921年にバンドエイドを販売してから、一色のみを展開してきた。

アメリカのヘルスケア関連商品を扱う大手ジョンソン・エンド・ジョンソンの「バンドエイド」が、Instagramで、今後、様々な肌の色にあう新商品を発表すると声明を出した。

5月に、アメリカ・ミネソタ州で黒人男性のジョージ・フロイドさんが、白人警察官に首を押さえつけられた後、死亡する事件が発生。人種差別と、警察官の暴力に抗議する運動が起こり、「Black Lives Matter」と訴える声が広がっている。

バンドエイドの声明では、「人種差別や暴力、不公正と闘うために、黒人の同僚や協力者、コミュニティとともに私たちは立ち上がります」とし、実体的な変化をもたらすために、行動を起こすと約束。

「多様な肌の美しさを包含するため、茶と黒の肌のトーンの、明るいものから中間、深い色合いまでのバンドエイドをローンチすることを約束します」と声明を発表した。

またあわせて、「Black Lives Matter」に寄付することも明らかにしている。

現地メディア「People」によると、同社は1921年にバンドエイドを発売してから、一色のみを展開してきた。

この投稿は、11万をこえる「いいね」(6月13日午後2時現在)がついている一方、同社の対応を「遅すぎる」と訴える声もあがっている。

BBCによると、イギリスのスーパー「Tesco」では、購入しやすい値段ですでに「LIGHT」「MEDIUM」「DARK」の3つのカラーバリエーションの絆創膏を販売している。

2月25日にTescoのTwitterに投稿された動画では、商品を手にした人々が「これなら目立たない」「革命的だ」などと喜ぶ様子を見せている。

また、治療における多様性を訴える「Tru-Colour」も、多様な肌の色にあわせた絆創膏をすでに発売。現在4つの商品があり、自社のオンラインストアやAmazon等で購入することができる。

黒人の家族が経営する「Browndages」なども、肌の色にあった絆創膏を販売している。

肌と同じ色のバンドエイド「涙をこらえている」

Tru-Colourの商品を購入したドミニク・アポロンさんは、2019年4月に自身のTwitterで、「自分の肌と同じ色のバンドエイドをつける気持ちを、45年間生きてきて初めて知りました。今、私は涙をこらえています」と投稿。53万を超える「いいね」、10万を超えるリツイートがされていた(6月13日午後2時現在)。

アポロンさんは「バンドエイドが職場や病院、診療所に置かれるべきだと思います。白人至上主義はとても根深い。こうした日常に潜んでいる。それがなくなることを祈っています」ともつづっている。

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