緊急事態宣言からの保育園休園、働きながらのほぼワンオペ在宅保育がひとまず終わった! ! 私、本当におつかれさま!!よくがんばった!!!また第二波がいつくるかわからないし、気は抜けないけど、一旦ちょっと気を抜いちゃう。昨日も今日も、昼から飲んじゃうよ。
せっかくなので乾杯の前に、自粛期間中の家族のかたち、主に夫婦関係についてふりかえってみる。
なぜか夫はこの家庭の非常事態においても忙しく、出張に、会社に、行っていた。そう、我が家は相変わらずのワンオペ・アウェイ育児。なんてこった。なんでよ。
4月に家族で一緒に夜食卓を囲んだのは2回。それでも平日の夜に家族3人が揃うのが嬉しくて、金目鯛焼いて土鍋でたけのこご飯炊いちゃうし、パン屋でバケット買ってオリーブオイルたっぷり使ってアヒージョよ。 夫の帰宅に心が弾んで腕まくり、張り切っちゃう自分にほとほと笑っちゃう。
とはいえ、自粛期間中、相変わらず忙しく働く夫に私の怒りはぶくぶく沸騰した。そばにいないからいつも通りLINEで。
たまに勃発する鳴り止まない私の怒りのLINE連打(笑)。誤字脱字も頻発。
娘はふたりの子どもで、同じように働いているのに、夫の出張が多いがゆえ、私が主に家事育児を担っていることに不満があるし、家族で過ごす時間が少なくてさみしい。そういう湧き出る感情をなかったことにして封じ込めると、いつか一緒にいられなくなってしまいそうだから、私は遠慮なく夫にぶつける。
私は、夫婦がお互いに好きな仕事をあきらめず、娘と、家族で過ごす日々も大切にしたい。
夫のいいところは、決して感情的にならず、私の一方的な感情を受け止めて、論理的に紐解いてどうしていくのがいいかを考えていこうとするところ。どんなに私が感情をぶつけても夫は怒らないので喧嘩にはならない。
おかげで、自分たちの課題に対して、どうしてほしいか、どうすることができるか、お互いに話しながら少しずつ歩み寄ることができる。お互いの気持ちを共有して、子育てや家族のことを同じ目線で考えていけるだけでも心のわだかまりが溶けて安心する。
具体的な解決策ではないけれど、私たちはこれまでやってきたこと、現状何ができるかを話しながら、たしかめ合った。
家族で過ごす時間の課題
・夫はできる限り2週間に1回くらいのペースで帰宅できるようにする
・出張がないときは朝ごはんは一緒に食べる(夜は何時まで働いてもOK)
・Googleカレンダーでスケジュールを共有→出張や仕事がない日は基本的に家族で過ごす(土日は娘がいるので個人の予定を入れるときは事前に共有)
・年末など夫の仕事が落ち着くタイミングで旅行へ
・タイミングが合えば、夫の出張先に私と娘が行く(父の仕事を見せる)
コミュニケーションの課題
・出張中も常にLINEでやりとりして言いたいことは言う
・出張先から娘とLINE通話もする
・不満は抑えずに伝えたいときは伝えて受け止め合う
・お互いの仕事の状況、やりたいことなども共有する
子育ての課題
・外部ソースにも頼りつつ、できれば近所に、家族以外に頼れる人を増やしていく(住む場所も検討中)
・夫の出張中は、思い切って実家(愛知・愛媛)に帰る、友人の自宅に泊まらせてもらう
つまり、お互いに歩み寄りつつ、コミュニケーションをとって、自分たち家族以外の人たちと頼り頼られる関係性を築いていくこと。
自粛期間中はできなかったけど、これまでも夜に仕事が入ったときは近所のママ友に預かってもらったし、友人宅だけでなく、夫の提案で夫の上司の家に私と娘だけが泊まらせてもらったこともある。夫とこれからのことを話しながら、顔が浮かんだ人たちがいた。私たち家族はやっぱり自分たちだけでは成り立たない。
夫の出張も落ち着いて家族が揃った5月の週末、気の向くままに壮大な散歩をしながら(気づけば3つの区をまたいで27000歩17kmも歩いていた!)、ふたりで話していたら、ひとりでケーキを食べてもおさまらなかった私の怒りは鎮まり、気持ちは少しずつ前を向いていた。
「たかし(夫)は私じゃないと無理だと思うよ」と皮肉を込めて言ったら「だからるりか(私)と結婚した」という夫。もちろん私も完璧な人間じゃない。ダメなところを笑ってくれる夫だから一緒にいられるのは同じだ。
夫が働きすぎなのは、もはや性格であり、仕事は彼の大きなアイデンティティのひとつ。かつて美容師だった夫は2時間睡眠で今以上に働いていたらしい。私はその時代の夫は知らないが、もしかしてこれでも夫は私と結婚して子どもが生まれて彼なりに変わっているのか?!たとえ職を変えても、夫の働き方は変わらないのではないか!?
今回、社会も会社も自粛ムードの中(会社自体はリモートが基本だったよう)しっかり働いていた夫をみて、夫が働きすぎなのは、社会構造や会社の問題ではなく(そう思っている自分もいるし、それも一部あるとは思うけど主に)彼の性格なのだと改めて思った。
娘が生まれてから夫に働き方を変えてほしいと思っていたけど、相手に変わってほしいと願う勝手な期待は怒りを生んでしまうし、私の意志で夫は変えられない。私にだって子どもが生まれたからと言って、譲れないことも変われないこともある。夫は私に変わることを要求しない。
自分をないがしろにせず、働きすぎる夫と、どうやって子育てをして家族を築いていくか、自分たちのやり方を模索し続けていくしかない。今回の自粛期間を経て、私の中に改めて夫と一緒に家族をつくっていく覚悟のようなものが生まれたような気がする。
とはいえ、また不満や怒りは生まれるだろし、その時は遠慮なくぶつけるつもり。課題がなくなることはないから、ぐるぐる同じことを繰り返しながら、育った環境も性格も価値観も違う私たちは少しずつ家族になっていくのだと思う。
自粛期間中、毎日娘のそばにいて、いつも以上に成長を感じた。描く絵は人間の顔になっているし、会話もできるようになったし、お手伝いもしてくれる。よく食べてよく踊って気分も表情もコロコロ変わる、天真爛漫な彼女をより好きになった。イライラすることもあったけど、娘とべったり「だいすき」と言い合って、食いしん坊同士おやつタイムを楽しみに過ごした日々はなんだかんだいとおしいもの。
とは言っても、自宅で仕事と育児をしているだけでは息が詰まってしまうので、家にいながら、自分の時間を確保することにも意識を向けた。娘と一緒に9時頃に寝て朝4時頃に目覚める、私のモーニングルーティーン。
4:00 起床/半身浴をして読書/ラジオ体操/北欧暮らしの道具店など短いYoutubeを見ながらストレッチ(暮らしへのモチベーションをあげる)
5:00 自由時間:鉄瓶で白湯やお茶を入れて、Netflixを観る or 雑誌や本を読む or ノートに書き出して考えごと(たまに仕事)
7:00 朝ごはんの準備(平日は一汁一菜、休日はパンなど好きなもの)
7:30 朝ドラ/娘起床
8:00 朝食/洗濯/簡単な掃除/身支度
9:00 仕事 or 娘と遊ぶ
自分の心とカラダを整えるために、一人でゆっくり過ごすこの朝時間は私にって今では欠かせないものになっている。朝の自由時間に何をするか(この時間に御多分にもれず、愛の不時着や梨泰院クラスにハマった)が楽しみで眠りについて目覚める毎日。
なかなか大変だったし怒ることも息が詰まることもあったけど、仕事が落ち着いていたこともあり、娘の成長をたくさん目撃したり、家族で食卓を囲んだり、ゆっくり本を読んだり、慌ただしい普段はできるようでなかなかできない、なんてことはないささやかなことに、小さな幸せを感じたこともたしかだった。
明日から保育園も始まって、夫はまた国内出張へ。5月後半の2週間は、朝も夜も家族が揃って食卓を囲むことができたし、週末も一緒に過ごすことができたから、しっかり働ける“日常”に戻れるのは嬉しい反面、正直さみしい気持ちもある。
それでもやっぱり、働きたいし、買い物も外食もしたいし、何より人に会ってたわいもないおしゃべりをしたい。娘は明日、約2ヶ月ぶりに保育園に行って先生や友だちに会ってどんな反応をするのだろう。すぐにこれまでと同じような日常が戻ってくるわけではないとは思うし、またすぐに自粛モードになる可能性もあるけれど。
これからも日常の中で、悩み葛藤しながらも、家族と健やかに働き暮らすための模索は続くよ、どこまでも。
さ、ビール空けよっと!
(2020年5月31日徳瑠里香さんのnote『家族と、健やかに働き暮らすための備忘録』より転載。)