アメリカ・オクラホマ州で2019年5月に黒人男性が逮捕された際の映像が、警察当局によって今年6月8日に公開され、波紋を呼んでいる。
映像は、2019年5月20日、警察官のボディカメラで撮影されていた。警察官が、男性(42)に銃を持っているか尋ねた後、男性が逃走を図った。複数の警察官が男性を取り囲み、上に跨がって後ろ手に手錠をかけた後、警察官が男性のポケットから拳銃を取り出した。
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拘束される間、男性は「息ができない」「薬がほしい」と繰り返し求めていたが、警察官は「構わない」と答えていた。
NBCによると、男性は後に地元の病院で死亡が確認された。死因は肺虚脱という。
現地メディアによると、「黒人が口論になり、銃を振り回している」と通報があり、警察官が現場に駆けつけた際に事件は起こった。
警察当局は、「警察の一連の対応は致命傷にはならず、薬物の使用や喘息、肺気腫、心臓病など他のいくつかの要因が重なった。対応は適切だった」と説明している。
今年5月には、アメリカ・ミネソタ州で黒人男性のジョージ・フロイドさんが、白人警察官に首を押さえつけられた後、死亡する事件が発生。人種差別と、警察権力の暴力に抗議する運動が全米に広がっている。こうした中、オクラホマ州で抗議活動に取り組む団体や複数のメディアが警察当局に対して、昨年の事件当時の映像を公表するよう要求したことを受けて、公開された。
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男性の母親は、現地メディアの取材に「私は、ジョージ・フロイドさんの母親がどのような思いでいるか理解できる」と述べた。