アメリカ・ミネソタ州で、黒人のジョージ・フロイドさんが白人警官から暴行を受け、死亡した事件。反人種差別と警察権力の暴力に抗議するデモが全米に広がる中、ニューヨーク州でデモ参加者の高齢男性を警官が押し、頭から出血させる事件があった。衝撃的な動画がSNSで拡散。警官2人が停職処分となり、当局は調査に乗り出した。
■ラジオ局の記者が撮影、SNSで拡散
事件は、ニューヨーク州北西部のバッファローで発生した。動画は、地元ラジオ局WBFOの記者が約40秒間撮影したもの。警官隊の集団に高齢の白人男性が近づき、警官に話しかけると、警官が男性の手を押した。男性は地面に転倒。耳付近から血が流れる様子が映っていた。
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現地メディアによると、映像は投稿から2時間経たないうちに、Twitterで1150万回以上再生された。この事件は、数十人のデモ隊が市役所の前の通りを封鎖した後、ナイアガラ広場でデモ隊と警察の間の対立が平和的に終わった数時間後に起こったという。
■州知事「警察は法の乱用ではなく、執行を」
WBFOによると、警察当局は当初、男性がつまづいて転倒したと説明していたという。だが、動画が拡散したことで当局への批判が噴出した。
ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事はTwitterで、「この事件は完全に不当であり、全くもって恥ずべきことだ」と投稿。「警察官は法の乱用ではなく、執行しなければならない」と述べた。
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現地の警察当局は、警官2人を停職処分とし、事件の調査を始めたという。
NBCなどは、バッファローのブラウン市長が「男性は医療センターに搬送され、状態は深刻だが安定している」と書面で述べたと報じた。