スペースXの「クルードラゴン」打ち上げ成功、民間による宇宙開発の分岐点 カメラがとらえた打ち上げの瞬間(動画)

31日午後11時ごろ、ISSにドッキングする予定です。🚀🚀🚀
Joe Raedle via Getty Images

日本時間5月31日午前4時ごろ、宇宙開発ベンチャー「スペースX」の新型宇宙船が、NASAの宇宙飛行士2人を乗せた「クルードラゴン(Crew Dragon)」の打ち上げに成功した。 

民間企業が有人宇宙飛行の打ち上げに成功するのは初めて。アメリカの宇宙船による有人飛行は、スペースシャトルの退役以来9年ぶりとなる。

同社の公式Twitterには、「リフトオフ!」とのメッセージとともに、打ち上げの瞬間をとらえた動画が投稿された。動画には、スペースXが開発したロケット「ファルコン9」に搭載された「クルードラゴン」が打ち上げられる様子がおさめられている。

Liftoff! pic.twitter.com/DRBfdUM7JA

— SpaceX (@SpaceX) May 30, 2020

Falcon 9 launches Crew Dragon on its first flight with @NASA astronauts on board! pic.twitter.com/FUd0SSRKud

— SpaceX (@SpaceX) May 30, 2020

「クルードラゴン」とは

「クルードラゴン」は、スペースXが開発した有人の宇宙船。長さは8.1メートル、直径4メートルで、最大7人が搭乗できる。2019年3月に無人の打ち上げ実験に成功していた。

「クルードラゴン」は、国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送に使われた無人の宇宙船「ドラゴン」がベースとなっている。

31日午後11時ごろISSにドッキング

宇宙船に搭乗したのは、NASAの宇宙飛行士のボブ・ベンケン氏とダグラス・ハーリー氏。約19時間後の31日午後11時ごろ(日本時間)、国際宇宙ステーション(ISS)に到着し、ドッキングする予定だ。

宇宙ステーション到着後は、少なくとも1か月は滞在すると見られる。

民間による宇宙開発 分岐点に

スペースXは、2002年に起業家のイーロン・マスク氏によって創設された。

これまで有人宇宙飛行は国家主導で行われてきたが、運用コストが高騰し、開発や打ち上げを民間企業に移管した。今回の打ち上げの成功は、民間による宇宙開発が進む分岐点となる。

スペースXは民間人を宇宙船に乗せて月を周回するプロジェクトも進めており、ファッション通販「ZOZOTOWN」の創業者・前澤友作さんが搭乗者の一人目として同社と契約している。

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