北九州市「第2波の入り口に立っている」 感染経路不明の陽性者が増加、市長が警戒呼びかけ

22人の陽性者のうち15人の感染経路が不明。第2波への警戒を強めています。
北九州市のホームページより
北九州市のホームページより
HuffPost Japan

新型コロナウイルスの感染者数ゼロが続いていた福岡・北九州市で、感染拡大の「第2波」発生への警戒が強まっている。5月23日から5日間で22人の感染が確認され、同市の北橋健治市長は「第2波の入り口に立っている」として、市民に注意を呼びかけた。

北九州市では、4月30日から23日間にわたり、新規感染者数はゼロだった。しかし、5月23日から陽性患者が増え始め、27日までに新たに22人の感染が確認された。

そのうち15人の北九州市民の感染経路が不明であることから、市は「感染状況が新たな局面を迎えた」と判断。28日から43カ所の公共施設を再び臨時休館することを決めた。

感染経路などを特定するため、同市に厚生労働省のクラスター対策班が派遣され、調査を始めるという。

▼北九州市で確認された陽性患者数の推移(4月29日から)

4月29日 1人の陽性を確認、市内76例目

4月30日〜5月22日 陽性0件

5月23日 3人の陽性を確認(検査数16件)

5月24日 3人の陽性を確認(検査数6件)

5月25日 6人の陽性を確認(検査数26件)

5月26日 2人の陽性を確認(検査数85件)

5月27日 8人の陽性を確認(検査数58件)

28日に記者会見を開いた北橋市長は、「第2波の入り口に立っている。このまま続くと間違いなく大きな第2波に北九州市は襲われる。大変厳しい状況に陥るという認識をみんなで共有して、この危機を脱却したい」と表明。

イベントの休止や延期なども引き続き求めていく方針で、「段階的に(休業要請などを)解除していく方向で準備を進めてきましたが、当面この方針を継続する」として、市民に理解を求めた。

市内の小中学校は25日から再開したが、現段階では、休校や分散登校などの措置はとらない方針という。「学校は社会経済活動の継続を考えていく上で、非常に重要な基盤。子供たちの学び、成長のためにもできる限り続けていきたい」と強調した。

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