Appleは、日本時間5月21日に「iOS 13.5」及び「iPadOS13.5」の配信を開始した。新型コロナウイルスの感染拡大にかかわる新たな機能が加わっている。
・マスク着用時のロック解除が素早く
Appleによると、マスク着用時にFace ID搭載デバイスのパスコードフィールドに素早くアクセスできるようになるとのこと。
Face IDは、鼻や口が隠れるマスクを着用した状態では顔認証しない。それでも、「iOS 13.5」より前のOSではFace IDが認証を数回試みるため、パスコード入力画面に移行するのに時間がかかっていた。
「iOS 13.5」では、画面の移行を簡略化し、すみやかにロックが解除できるようになった。
・接触追跡アプリに対応する接触通知APIを導入
Appleは、新型コロナウイルス対策としてGoogleと共同で、人と人との濃厚接触の可能性を検出する技術を開発すると4月に発表。
その一段階として、今回、公的保健機関から提供される新型コロナウイルス感染症接触追跡アプリに対応する接触通知APIが導入された。
政府CIOポータルによると、スマートフォンを活用することで、自らの行動変容を確認でき、また、自分が感染者と分かったときに、プライバシー保護と本人同意を前提に、濃厚接触者に通知し、濃厚接触者自ら国の新型コロナウイルス感染者等把握・管理支援システム(仮称)に登録できるようにすることで、健康観察への円滑な移行等も期待できるという。
産経ニュースなどの報道機関によると、当初、厚生労働省は、同APIを活用したアプリのリリースを5月と発表していたが、遅れが生じ、現段階では6月を予定している。
・FaceTimeのオプション追加
グループFaceTime通話を使用する際、参加者のビデオタイルのサイズに変更が生じないように、話者を自動的に目立たせる機能を制御できるオプションが追加される。また、その他のバグ修正や改善も行われている。
対応機種は、「iOS 13」および「iPadOS 13」に対応している各製品で、無料でアップデートできる。