新型コロナの感染拡大で臨時休館が続く東京都のすみだ水族館で、チンアナゴとビデオ通話を通じて「対面」できるイベントが始まった。休館が続くことで人間の存在を忘れ始めたチンアナゴに、人の姿を思い出してもらうことが目的だ。
イベント初日となる5月3日、Twitter上で水槽の様子がライブ配信され、4日時点で延べ150万人以上が視聴したという。
動画には、ニョキニョキと砂から顔を出す、元気そうなチンアナゴたちの姿が映されている。
▼3日のライブ配信
▼4日のライブ配信
人間の顔を忘れたチンアナゴ...
チンアナゴは、本来とても繊細で警戒心が強い。一方、すみだ水族館のチンアナゴはお客さんに水槽を囲まれて過ごすことが日常で、人が近づいても砂に潜ることはほとんどなかった。
しかし、臨時休館が長引くなか、チンアナゴの様子が一変。「人がいない環境が日常になったことで人間の存在を忘れ始めてしまったのか、飼育スタッフが通りかかってもすぐに砂に潜って隠れてしまう」ようになったという。
このため、飼育員がチンアナゴの健康状態や体の変化を目視で確認することが難しくなってしまった。
そこで同館が考えたのは、一般の人にチンアナゴとビデオ通話アプリのFacetimeで「対面」してもらう企画「顔見せ祭り」だ。
ゴールデンウイーク中の5月3日から5日まで、10時半〜14時の間にFacetimeをかけてもらい、チンアナゴたちと顔を合わせてもらうという。通話方法は公式サイトに掲載されている。
「ちょっと顔を出すようになってきました!!」
同館の公式Twitterによると、初日となる3日は、1秒間に5件以上の着信が来るなど、チンアナゴとの「顔合わせ」に人が殺到したという。「ライブ配信をご用意していますので、繋がらない際はぜひそちらをご覧ください」と呼びかけている。
また、「うちのチンアナゴたち、ちょっと顔を出すようになってきました!!」と報告した。
「#休園中の動物園水族館」を楽しもう
全国の多くの水族館や動物園では、大型連休の期間も臨時休園を強いられている。
連休中に出かける予定だったという人もいるかもしれない。そんな時におすすめなのが、Twitterで展開されている「#休園中の動物園水族館」のハッシュタグだ。
水族館や動物園で働く職員やスタッフなどが、家の中でも動物たちの姿を楽しんでもらおうと、工夫を凝らして投稿している。
京都水族館では、4日・5日に「無観客イルカショー」をライブ配信するという。
かわいい動物たちを見たら、外出自粛で憂鬱な気持ちが晴れるかも?
おうちでゆっくり、水族館や動物園を楽しもう🐼🦁🐨🐵🐧🐊🐠🐬🐙