緊急事態宣言が東京都などに発令されてから2週間。新型コロナウイルスの感染拡大の収束見通しが立たない中、まもなくゴールデンウィークがやってくる。
4月22日に開かれた新型コロナウイルスの対策本部で、安倍晋三首相は「感染拡大前と比べて、都市部では平日で6割以上、休日は7割以上の接触機会の減少があった」と報告。「8割削減を目指し、テレワークの徹底などにより一層の国民の皆様の努力が必要」と呼びかけた。
また、「3月中旬の3連休に警戒が一部緩み、都道府県をまたいだ帰省や旅行により人の流れが生じ、都市部から地方へと感染が拡大したと考えられる事例も発生した」として、専門家会議ではゴールデンウィークを迎えるに当たっての注意喚起もあったという。
安倍首相は「このゴールデンウィークは、例えばビデオ通話を使用したオンライン帰省を行なっていただくなど、外出自粛へのご協力をお願いしたい」と呼びかけた。
登山は?
ゴールデンウィークといえば登山やキャンプのベストシーズンだが、日本山岳・スポーツクライミング協会など4団体は4月20日に「山岳スポーツ愛好者の皆様へ」と題した共同声明を発表。
登山やクライミングの自粛を強く呼びかけている。
全国民が、外出制限、商業施設の相次ぐ閉鎖あるいは在宅勤務等々、日々逼迫した窮屈な生活を強いられています。このような現況下で、都市を離れ、清浄な空気と自然を求めての登山やクライミング行為は、出先の方々への感染を広め、山岳スポーツ愛好者自身が感染するリスクを高めます。
この緊急事態に対処するには、山岳スポーツを愛する皆様の他者への思いやり、そして何よりご自身の感染防御に専心され、事態の収束を見るまで山岳スポーツ行為を厳に自粛していただきますよう山岳四団体としてお願いいたします。
<山岳四団体声明より一部抜粋>
キャンプは?
日本オートキャンプ協会は「地域によって状況が違うので強制することはできない」としたうえで、「自治体の要請に従い、都道府県をまたいだ移動などはやめてほしい」と語る。
感染防止のため、クローズするキャンプ場も増えているという。
公式サイトでは、日本の協会も加盟する「国際キャンピング&キャラバニング連盟(FICC)」の会長メッセージも掲載。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の流行により世界中で移動制限が行われ、キャンプ業界も大きな打撃を受けているとしたうえで、忍耐を呼びかけた。
私たちはいま全員が同じ状況に置かれていますが、より良いキャンピングライフとアウトドアライフを目指して乗り切りましょう。
<中略>
しかしいまは忍耐強く、その準備をする時期です。今日家にいることによって、明日(編集注:また今度)旅行することができます。
明日旅行することは、仕事をサポートし、文化を祝福し、国際交流と相互理解を促進します。
FICCは、あなたの国の政府のアドバイスに従うよう強く勧めます。
ステイホーム 家にいよう、そして明日旅行しよう!
<FICC会長メッセージより一部抜粋>