米イリノイ州の市長、“外出禁止令”違反の取り締まり強化を指示⇒バーで集まった妻が検挙される

新型コロナウイルスで“外出禁止令”中。市長は「とても恥ずかしいこと」とつづっています。

自分が「指示」したことがきっかけで、家族が警察の世話になることほど、いたたまれない気持ちになることはないだろう。

アメリカ・イリノイ州アルトン市のブラント ウォーカー市長の身に降りかかった話だ。“外出禁止令”を守らない市民に対する警察の取り締まり強化を指示した数日後、妻が違反して検挙された。

発端は4月3日。ウォーカー市長が新型コロナウイルス感染状況や対策について声明動画をFacebookに投稿した。

不要不急の外出を禁じた州知事令に従わない人が後を絶たないことを危惧し、「お願いですから家から出ないで。親御さんは、子供を外出させないようにしてください」と懇願した。

続けて、外出禁止令に従わない人に対して、警察の裁量で書類通告や検挙するよう指示したことを明かした。そして「家から出ないで」と繰り返した。

その後の投稿でも、「大人数での集まりは禁止されている」と強調した。

CNNによると、その声明から48時間も経たないうちに、警察はバーでのある集まりをやめさせた。参加者の中にはウォーカー市長の妻がいた。

ウォーカー市長は、この件についてFacebookに投稿。 

 「禁止されている飲み会の場に、妻が参加していたと知らされました」と報告した上で、「警察署長に対して、外出禁止令を破った市民と同じように対処し、妻に対して特別対応をしないよう伝えました」とつづっている。

「この出来事はとても恥ずかしいことで、この市をはずかしめるような行為をしたことを謝罪します」と謝意をつづった。

地元警察は、CNNの取材に対してバーにいた全員を立件する方針を明かしたという。有罪となれば、それぞれ1年間未満刑務所で過ごすか、2500ドル(約27万円)以下の罰金に処せられるという。

注目記事