ニューヨークに “野戦病院” が次々開設。セントラルパーク、全米オープンの会場にも…

ニューヨーク市のデブラシオ市長は「残念ながら、危機のピークはまだこれからだ」としてアメリカ政府に対してさらなる支援を求めている。
セントラルパークに設営された野営病院
セントラルパークに設営された野営病院
Noam Galai via Getty Images

4月1日現在の新型コロナウイルスによる死者が4000人を超え、中国を上回ったアメリカでは、病院のベッド不足に対応するためニューヨーク市内に野営病院が急ピッチで設営されている。

ニューヨーク市マンハッタンにあるセントラルパークの芝生広場には、3月29日から新型コロナウイルス感染症の重篤患者の治療ができる臨時の医療施設が開設。すでに患者を受け入れ始めている。

セントラルパークの野営病院はキリスト教人道支援団体が設置。集中治療室に似た機能を持つベッドも配備され、最大68人の患者を受け入れることができるという。

また、3月31日にはアメリカ海軍の巨大病院船「コンフォート」もマンハッタンに到着した。約750床のベッドと12の手術室を備え、医療関係者1200人が任務にあたる。新型コロナウイルス感染症以外の患者を受け入れるという。

ニューヨーク市のデブラシオ市長は公式Twitterで「コンフォートは希望の灯だ。助けが来た」と感謝する一方、「残念ながら、危機のピークはまだこれからだ」としてアメリカ政府に対してさらなる支援を求めている。

デブラシオ市長はさらに、全米オープンのメイン会場に使用されるUSTAビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニス・センターにも野営病院を設営する準備を進めていることを明らかにした。

テニスセンターのベッドは350床を予定している。デブラシオ市長は「市内の病院のベッド数は2万床だったが、劇的に、そして迅速にこの数を増やす必要がある。私たちは毎日、街中に野営病院を設営するために戦い続ける」と投稿。週明けから患者の受け入れを始めるという。

また、ニューヨーク州のクオモ知事はマンハッタンのジャビッツセンターに1,000床の臨時病院を開設したと発表していた。

陸軍工兵隊と州兵らが設営した。

1,000床の臨時病院が開設されたジャビッツセンター
1,000床の臨時病院が開設されたジャビッツセンター
Getty

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