PRESENTED BY パーソルホールディングス

二次元や特撮キャラもノミネート!? 令和の価値観で、はたらく人を応援する企業がこれから目指すもの

PERSOL Work-Style Awardと「はたらいて、笑おう。」に込める思い

パーソルホールディングスが2019年から始めた「PERSOL Work-Style Award~はたらいて、笑おう。~」が今年も実施される(※)。パーソルのグループビジョン「はたらいて、笑おう。」を、この1年間でもっとも体現していた「グッドワーキスタ」に贈られるアワードだ。

今年は表彰部門を「多様化」し、若者からシニア、都市と地方、障がいの有無、過去と未来、社員とフリーランスといった枠を超え、さらにアニメや特撮のキャラクターも表彰の対象とした。一体なぜ、ここまでアワードの価値を広げたのか? 水田正道社長が語る「はたらいて、笑おう。」の真の意味、そして「多様性」の効用とは──

※授賞式の開催を2020年3月19日(木)に予定しておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、イベント形式での開催の中止が決定しております。
※ノミネート者はこちらでご覧いただけます。受賞者発表および特設ホームページ開設は2020年3月30日予定。
パーソルホールディングスを率いる水田正道社長。
パーソルホールディングスを率いる水田正道社長。

良い大学に入り、良い会社に入り、定年まで勤め上げるという価値観は古い

──そもそものところからお聞きしたいです。企業がアワードを開催する価値とはなんでしょうか?

水田正道社長(以下、水田):昨年の表彰式に私も出席しましたが、受賞した皆さまのスピーチを聞いて、何より私が感動しました。なぜはたらくのか、なぜ事業に取り組むのかがはっきりしている。ただ理屈を並べただけの言葉ではなく、感性が研ぎ澄まされている言葉がたくさんあって、どれも頭ではなく、心に響きました。

今まで日本社会に長く根ざしていた価値観は、良い大学に入り、良い会社に入り、定年まで勤め上げるというものです。非常に画一的、昭和的な価値観です。皆さんの言葉を聞きながら、画一的な価値観はもう古くなって、一人一人にあった「素敵な人生、素敵なはたらき方」を広めていきたいと確信しました。

同時に、課題があったことも事実です。まず、弊社の社員があまり来なかったことです。私がアワードの担当社員に言ったのは「もったいないじゃないか」です。

2019年のアワードにて。
2019年のアワードにて。

──なぜ「もったいない」と?

水田:私たちのようにコアな事業が人材サービスであり、はたらく人のキャリア支援に取り組む企業は、理屈だけでビジネスをしてはいけないのです。サービスを提供する人々の思いを丁寧に汲み取っていく「感性」も大事だと思っています。

受賞者の言葉は、感性に訴えかけてきます。こうした機会に社員がいないのは、もったいないでしょう。今回は、候補者を選定する段階からグループ社員に入ってもらい、それぞれの部門で推薦を募りました。

候補者の条件は一つ。「はたらいて、笑おう。」というグループビジョンを体現している方です。選定の過程から関わることが、社員にとっても大事な機会になるのです。

「はたらいて、笑おう。」ってどういうこと?

──「はたらいて、笑おう。」というビジョンを水田社長自身の言葉で説明するならば、どうなりますか?

水田:はたらくことを通して、人が心から笑えるのはどんな時かを考えてみましょう。 

私なりに整理すると、第一に自分の仕事が誰かに喜んでもらえたとき、第二に誰かに必要とされているとき、第三に信頼できる人と一緒にいるとき、第四に自分らしい仕事ができているとき──

──もう少し詳しく聞きたいです。

水田:画一的な価値観を押し付けられて無理に笑うことはないんですよ。それは私たちが目指す社会ではない。

自分の仕事を通じ誰かに「ありがとう」と言われた時、「もう一度あなたと仕事がしたい」と誰かに必要とされた時、信頼できる仲間と共に一生懸命になれる仕事に打ち込めている時…。そんな時、仕事の種類や大小、難易度に関わらず、多くの人は自分の仕事に「やりがい」を感じるのではないでしょうか?この気持ちって、どんなに時代が変わってもはたらく上での喜びの本質なんです。この気持ちが根っこにあって、これまで多くのイノベーションが生み出されてきた。

この喜びをパーソルの人やサービスを通じて、より多くの人々に提供したいですし、もしくはこの価値観に気付いていただけるような学びの機会を創出していきたい。私たちパーソルグループにはそれができるリソースや蓄積がありますし、「はたらいて、笑おう。」という世界の実現を本気で目指しています。

──今回から部門を拡充していますね。キャラクターまで対象を広げた狙いはどこにありますか?

今回ノミネートされたキャラクター部門の候補者。左から、仮面ライダーゼロワン(「仮面ライダーゼロワン」)、荒岩一味(「クッキングパパ」)、オールマイト(「僕のヒーローアカデミア」)、東山結衣(「わたし、定時で帰ります」)
今回ノミネートされたキャラクター部門の候補者。左から、仮面ライダーゼロワン(「仮面ライダーゼロワン」)、荒岩一味(「クッキングパパ」)、オールマイト(「僕のヒーローアカデミア」)、東山結衣(「わたし、定時で帰ります」)
(左)©︎2019 石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 (左中)©︎うえやまとち/講談社 (右中)©︎堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会 (右)©︎朱野帰子/新潮社

水田:大きな狙いの一つは価値観の変化を社会に伝えることです。

昨年のアワードで痛感しましたが、一人、一人の価値観は違っていても、それぞれの言葉に共感できるポイントは必ず存在します。私たちのビジネスで一番大事なのは、その一人ひとりの違いに「共感」できることだと思っています。

今年は二次元のキャラクターも表彰すると言うと、えっと驚く人が多いのですが、アニメやフィクションの世界の中にも、魅力的なはたらき方を実践しているキャラクターはたくさんいます。そして、彼らのはたらき方には、現実世界で生きるわたしたちが学ぶべきヒントがつまっている。今の価値観を表すものとして、彼らがいかにはたらいて、笑っているか。それを他社に伝播しているかを考えながら選考に臨みました。

障がい者を最初から「弱者」と見なすような考え方はおかしい

──アワードを通じて社会に対して、多様な価値観を広めていきたいという思いもありますか?

水田:もちろん、それもあります。世の中にはいろいろなはたらき方があります。

今回、部門を一新して例えば、ダイバーシティ部門やパラレルキャリア部門といった形で広げました。

パラレルキャリア部門では、一つの専門分野に絞らない人を応援したいと思っています。候補者の中に、脳外科医兼ファッションデザイナーという方がいて、私も驚きました。「人生で一つの職業しかできない」ではなく、やりたいことはすべて実現したいというバイタリティに、多くの人が刺激を受けるのではないでしょうか。

ダイバーシティについて言えば、これも過去の考え方になりつつありますが、障がい者を最初から「弱者」と見なすような考え方はおかしいと考えています。今回の受賞者のように、障がいの有無にかかわらず、自分で生き方を決めていく、やりたいことに挑戦できる、やりたいことを模索できる環境作りをサポートしていくことが重要です。

ダイバーシティ部門の候補者。左から森田かずよさん(義足の女優・ダンサー)、山下彩香さん(EDAYA代表)、外山雄太さん(株式会社Letibee代表取締役)、竹下暁代さん(ヨガインストラクター、FLOW ARTS Yoga-nara-代表)、山口塁(るってぃ)さん(プロ無職)
ダイバーシティ部門の候補者。左から森田かずよさん(義足の女優・ダンサー)、山下彩香さん(EDAYA代表)、外山雄太さん(株式会社Letibee代表取締役)、竹下暁代さん(ヨガインストラクター、FLOW ARTS Yoga-nara-代表)、山口塁(るってぃ)さん(プロ無職)

障がいがあっても、はたらいて、笑っている人はたくさんいるんです。ダイバーシティ部門を通じて、自分らしく生きるとは何かを考えるきっかけになると嬉しいですね。

「ストロングセールスマシーンになれ」と言われた昭和の頃

──ご自身のキャリアを振り返ると隔世の感があるのではないでしょうか?

水田:世の中はかなり変わってきていますよね。私が仕事を始めたのは昭和時代で、高度経済成長で一つのシステムが完成し、やがてバブルへと向かう時代でした。

最初に言われたのは「お前はストロングセールスマシーンになれ」です。

──それ本当に言われたんですか(笑)

水田:本当なんですよ。売れるから仕事は楽しい。とにかく成果を出せという価値観がまかり通っていて、私もそれが当たり前だと思っていました。日曜の夕方になると毎週気分が落ち込むんですよ。会社に行きたくないなぁって。土曜と日曜の気持ちのギャップは、天と地ほどにもありました。月曜の朝、「今週はいくら売るんだ」と上司に問われ、小さい目標を言うと怒られる。はたらき方やその価値観などを考える余裕はありませんでしたね。

できれば、あの時代には絶対に戻りたくないです。

新時代は「共感」がキーワード

──昭和から平成、令和へと、確実に時代の変化はありますね。

水田:新時代のマネジメントで求められることがいろいろと議論されていますが、最後は「共感」に落ち着くと私は考えています。

私も妻から「今日、こんな大変なことがあった」という話を聞くことがあります。そこで、ついつい「じゃあ、こうしたらいいじゃないか」と解決策を口に出して喧嘩になるんです。いつも反省するのですが、ここで求められているのは「解決策」ではなく、「大変だったね」と共感することなんです。

部下からの相談も同じです。上司に求められているのは、悩みを受け止めて、課題を洗い出すことです。課題が明確になれば、あとは自分なりのやり方を見つけますよ。多様であることで、みんなが幸せにはたらけますし、みんなが幸せにはたらける組織は強いと思っています。

昭和、平成の時代から比べれば、まだ不十分なところがあるとはいえ、良い意味での変化は訪れています。結局、画一的な価値観ではダメだということはみんな分かっているんです。

では、その先をどうするのかがポイントです。

私たちができることの一つは、アワードを通じて「魅力的なはたらくを実現している人たち」を知ってもらい、自分らしく生きよう、自分らしくはたらこうという価値観を伝えていくことだと思っています。

「はたらいて、笑おう。」を体現し、輝いている人たちが溢れる世界であってほしいですね。

※パーソルホールディングスは、パーソルグループのパーソルイノベーション株式会社が運営するTECH PLAYと共催で『TECH PLAYER AWARD 2020』も開催。テクノロジーと共に新しい価値を生み出す人材をTECH PLAYERと定義し、この1年で最も活躍、チャレンジした人を今後発表します。TECH PLAYERたちの挑戦が加速する社会をつくることで日本産業全体のデジタルトランスフォーメーションに貢献していきます。
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(取材&文:石戸諭 撮影:小原聡太)

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