新型コロナウイルス感染症が広がる中、予防として大切な手洗い。しかし、正しい方法で行わなければ、きちんとした効果が得られない場合もある。
厚生労働省は正しい方法で行うよう呼びかけており、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は、適切な手洗いの長さについて、新型コロナウイルスの感染予防についてまとめたウェブページで「20秒以上」としている。
ただ、難しいのが子どもの手洗いだ。手洗い自体を嫌がる子もいる中、20秒以上をかけて手を洗わせるにはどうすればいいか、悩む親も多いのでは。子どもをやる気にさせるためのアイデアをまとめた。
SNSで注目を集めているのは、ハンコで知られるシヤチハタが販売している「手洗い練習スタンプ おててポン」だ。公式サイトによると、乾いた手にばい菌が描かれたスタンプを押し、その陰影が消えるまで石けんを使って洗うという仕組み。「手洗いの為に手を汚すなんて奇跡の発想」などと話題になっている。
手洗いの20秒を楽しく過ごすために、歌を使うという手もある。
イギリスのジョンソン首相は3月3日、感染拡大を食い止めるための政府の行動計画を発表した際、「ハッピーバースデーを2回歌う間、お湯と石けんで手を洗って」と呼びかけた。BBCなどが報じた。
ハッピーバースデーを2回歌うというのは英語圏で広く知られているようで、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は、手洗い版の替え歌「Happy Handwashing Song」を公開している。日本語で歌うのもよし、親子で英語版を覚えてみるのもいいかもしれない。
一方で、手洗いは時間だけでなく手順も重要だ。
東京都感染症情報センターでは、新型コロナウイルスに関する情報のページで、子ども向け番組のキャラクター・ガチャピンとムックが登場する手洗い方法の動画を紹介している。
花王もウェブサイトで、手洗いの方法について解説。「おねがいのポーズ」「バイクのポーズ」など、6つの洗い方を紹介している。サッと手のひらを洗うだけになってしまいがちな子どもには、こうしたポーズで覚えてもらうのも効果的かもしれない。
手洗いは感染予防の基本。アイデアをうまく使って、できるだけ楽しく、効果のある方法で行いたい。