日本の漫画の翻訳版などを出版する韓国の「大元 C.I.」が1月6日、生理を題材にした漫画『生理ちゃん』の販売を中止すると発表した。作品をめぐっては、作者の過去作品に批判が寄せられており、ネット上で発売を疑問視する声が寄せられていた。
小山健さんの漫画「生理ちゃん」は、生理(月経)が擬人化したキャラクターを通して、生理痛など女性たちの悩みを描いた作品だ。2018年に書籍化し、手塚治虫文化賞短編賞を受賞。2019年11月には二階堂ふみさん主演で映画化されるなどの反響を呼んだ。
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日本の漫画作品のローカライズなどを手がける「大元 C.I.」は1月3日、同作の韓国語版の発売をTwitterで予告。キャラクターのステッカーなどの特典がつくことも発表していた。
しかし、小山さんが過去に手がけた作品にセクハラや女性嫌悪ととれる描写があったなどとして、Twitterでは発売を疑問視する声が寄せられた。
1月6日、同社は予約販売の中止を発表。「センシティブなテーマを扱っているため、より慎重になるべきところが、注意を怠り、多くの方に不快な思いをさせてしまいました」と謝罪した。
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作品をめぐっては、大阪の大丸梅田店が2019年10月、「生理ちゃん」のキャラクターが描かれた「生理バッジ」を従業員向けに導入し、物議をかもした。
バッジを付けて生理中であることを示し、働きやすい環境を作る狙いだったが、生理中であることを誰でもわかるように提示することが「セクハラに当たるのではないか」などと議論を呼んだ。