「ゴーン被告にテレビ東京記者が質問!」テレ東の緊急特番にネット驚く。日本メディアは何を質問した?

「なぜ日本メディア少ないのか」との質問には、「日本メディアを除外しているわけではない。たくさんのメディアがいる。客観性を持った記者に来て欲しいと考えていた」と応じた。
ゴーン被告
ゴーン被告
Getty Editorial

1月8日に行われた日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告の記者会見。レバノン・ベイルートで開かれた会見では、多くの日本メディアが出席を認められなかった。数少ない日本メディアの一つに選ばれたテレビ東京は緊急特番を放送し、ネット上で驚きの声が上がっている。

テレ東の緊急特番に「いつもと逆の展開だ」ネットで話題

冒頭、ゴーン被告は30分以上に渡って自身の主張を述べた。質疑応答では、質問のために挙手するメディアが殺到したが、ゴーン被告は「私はレバノンにいる。まずはレバノンの記者の質問を受け付ける」と断った。

会見では、多くの日本メディアは出席を認められなかったという。

朝日新聞社や、小学館の週刊ポストなど合同取材班の他、テレビ東京が参加した。NHKや民放各社がライブ中継を行わない中、テレビ東京はレギュラー番組の放送を中止し、「緊急特番」を放送。

さらに、テレビ東京記者がゴーン被告に質問した直後には「テレビ東京記者が質問!」とテロップを打って大々的に報じた。重大なニュースが発生する局面でも、滅多に緊急特番を組まない同局の“緊急対応“に、ネット上では「いつもと逆の展開だ」と話題になった。

テレ東は何を質問した?

途中、「日本のメディアはいるか?」と日本メディアを気にかける様子を見せたゴーン被告。

当てられたテレビ東京は、「あなたは日本で尊敬されたCEOだった。なのに、日本の法律に違反してここにいる。それは間違っていないのか?日本国民に対して説明を」と質問した。

ゴーン被告は「日本で尊敬されているCEOだったし、今も一部の人にとってはそうだ」と強調。「多くのプレスとのミーティングもあった。好意的でないメディアの取材も受けたが、彼らも日産を復活させたことも異論はない」と胸を張った一方、日本の検察への批判も行った。

「自分にかけられた嫌疑についてどうやって弁護できるでしょうか。あなたもご存知だろうが、日本では検察官の情報漏洩は禁じられている。でも、検察はメディアに情報をリークしている。私が法律違反が問題なら、検察官が違反していたら問題ないのですか?」

「率直に言って、そんな国であってはならないと思います。日本を愛し、日本のことを愛しています。日本の人々は私にとてもよくしてくれた。日本を傷つけようとしているわけではない。でも、なぜ、悪意で迎えられ、テロリストのように扱わなけらばならないのか?」

小学館も質問 「日本メディアを除外しているわけではない」

続いて小学館の記者が「なぜ日本メディアは少ないのか」と質問。

ゴーン被告は「日本メディアを除外しているわけではない。たくさんのメディアがいる。客観性を持った記者に来て欲しいと考えていた」と応じた。

「偏った視点を持った人たちが正しい分析ができると思わない。だからと言って逃避している訳ではない。BBC、CNNなど様々なグローバルメディアがいる。大きなメディア会社から追及を受けるかもしれない。ただ、14カ月間厳しい質問に私は耐えて来た。ですので、厳しい質問に応じる用意はある。会見場は限られたスペースで、そうした理由で日本のメディアが少ないという印象を受けたのかもしれない」

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