金融商品取引法違反などの罪で起訴され、保釈中にレバノンに逃れた日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が、1月8日に首都ベイルートで記者会見を開いた。
ゴーン被告は会見の中で「日産自動車を復活させ、金融危機を乗り越えた」と同社のトップに就いていた時代の功績をアピールした。
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その後、話は東日本大震災にも展開。震災が起きた当時、会議で訪問中だったフランスから真っ先に日本に帰国したと語り、「外国人としていち早く日本へと戻ってきた」と訴えた。
帰国直後には、被災した福島県いわき市にあるサプライヤーの工場を訪れたと説明。「誰もいわきに行きたがらなかったのです。私はひとりで、サプライヤーに電話して、共に工場を再建しようと話したのです」とエピソードを披露した。
こうしたエピソードを踏まえて「日産を見捨てるつもりはない、会社を大事にしました」と訴えた。
その上で、「日本を愛しています。なぜ日本は、こうした悪意でお返ししようとするのでしょうか」と疑問を呈し、「国に対していいことをしました。理解できません」と憤りを語った。