ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は、バチカンで行われた大晦日の集会で、集まった信者とみられる女性の手を叩いたことを謝罪した。この動画はネットで拡散され、批判が集まっていた。一方で、教皇を擁護する人々もいた。
「事件」が起こったのは大晦日の夜だった。ローマ教皇は、バチカンのサン・ピエトロ広場でキリスト生誕の場面を鑑賞。集まった大勢の群衆の歓声の中、集まった子供たちと柵越しに握手をしながら歩いていた。しかし、その場を後にしようとしたローマ教皇の右手を、ある女性が何かを叫びながら数度、力強く自分の方へと引き寄せた。
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驚いた様子の教皇は、左手で女性の手を叩き、憮然とした表情で立ち去った。この動画はTwitter上などで拡散していた。
翌日、広場に向かっての演説でローマ教皇は自身のこの行動について言及した。「私達は、忍耐を失うことが何度もあります。私もです。昨日の悪い事例について謝罪します」。それは予定されていなかった内容だという。
謝罪の前、ローマ教皇はミサで女性が直面している暴力についての説教を行い「私達は、女性の身体をどう扱っているかによって、人間性の程度を理解することができる」と話していた。
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ガーディアンによると、教皇は2019年にも、カトリック教徒の伝統的な方法で、指輪にキスをしようとする巡礼者から、手を引き離したとして、一部の保守的な人々から批判を浴びていた。バチカンは、ローマ教皇は信者同士の細菌の感染を心配したためだと説明していた。