公開中のディズニー最新作『アナと雪の女王2』の感想を描いた漫画を複数の漫画家がほぼ同時刻に発信し、「ステルスマーケティングだ」などと指摘が相次いでいたことについて、ウォルト・ディズニー・ジャパンは12月11日、2度目の声明を発表した。
声明では「ファンの皆さまを失望させてしまったことを真摯に受け止めています」と陳謝した上で「ご参加いただいたクリエイターのみなさまに責任はございません」と釈明し、再発防止を誓った。
ウォルト・ディズニー・ジャパンは5日、感想漫画企画に対する指摘について、「企画に伴う投稿は、「PR」であることを明記していただくことを予定しておりましたが、関係者間でのコミュニケーションに行き届かない部分があり、当初の投稿において明記が抜け落ちる結果となってしまいました」と説明。
翌6日、ハフポスト日本版の取材に対し、「ステルスマーケティングという意図や認識はなかったが、PRとして漫画家の方に依頼の段階で伝達上のミスがあり、広告表示がなされなかった」と回答していた。
一方で、企画に参加した漫画家の1人は11日、ツイッターで「PR表記については必要の無いものと説明を受けていました」と経緯を明かした上で謝罪していた。
”PR表記は不要”と説明を受けていたのであれば、「伝達上のミス」ではなく、漫画家とウォルト・ディズニー・ジャパンの間で互いの見解が異なることになる。
1度目の声明が出て以来、ネット上では「他の作品でもやっているのでは」などという指摘が相次いでいるが、同社は2度目の声明で、「本件を含む類似の案件は、当該指針に関する周知および遵守の不徹底が招いた結果」と記載。
具体的な作品名などは明かさなかったものの、『アナ雪2』の感想漫画以外の件についても言及したものとみられ、同様のことが過去にも行われていたことを示唆した。
同社が11日に公式サイトで掲載した声明全文は、以下の通り。
「『アナと雪の女王2』感想漫画企画」にご参加いただいたクリエイターのみなさま、そしてファンのみなさまへ
私たちは、「『アナと雪の女王2』感想漫画企画」に関し、ご参加いただいたクリエイターのみなさまにご迷惑をお掛けしている事実を大変厳粛に受け止めています。
また、この事により、ファンのみなさまを失望させてしまったことを真摯に受け止めています。
ディズニーでは、マーケティング活動における社内指針を設けています。
本件を含む類似の案件は、当該指針に関する周知および遵守の不徹底が招いた結果であり、ご参加いただいたクリエイターのみなさまに責任はございません。
改めまして、本件につきまして、深くお詫び申し上げます。
今後は、このような事がないよう、社内指針の周知徹底を図り、再発防止に努めてまいります。
これまでみなさまにいただいたディズニーに対する思いを心に留め、社員一同努力し続けてまいります。