優しかった彼女が結婚後、小言の妻に変わってしまった理由

【キム・ヒョヌの新婚日記:第2話】結婚生活での夫婦の責任とは?
영화 '나의 사랑 나의 신부' 스틸컷 映画「My Love, My Bride 」スチールカット
영화 '나의 사랑 나의 신부' 스틸컷 映画「My Love, My Bride 」スチールカット
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ハフポスト・コリアのキム・ヒョヌ記者が2018年12月から連載を始めた「新婚日記」を掲載します。つれづれなるままに書きますが、それなりに面白おかしく読んでいただければ幸いです。

結婚において愛が何よりも重要であるが、それに負けじと重要なのが「お互いに対する責任」である。「あまりにも大きな責任」が新婚の甘い時間を奪ってはいけない、しかし、結婚が甘すぎても良くないのである。

結婚後の夫婦の責任は、とても大きなことだけではない。とても小さくて些細な問題でも必要であった。例えば「洗濯物を乾かす」みたいなこと。

ANNA BIZON / EYEEM VIA GETTY IMAGES

恋愛時代から夫は、洗濯に少し鈍感であった。「オッパ(*年上の男性への呼びかけ)、洗濯物全部終わったよ。乾かさなきゃ」「うん、あとで」

そうすれば、いつの間にか全ての工程が終わった洗濯機の中の洗濯物は、当然、次の日に持ち越しとなった。当時、彼氏だった今の夫は平然と洗濯を回した。「えい、昨日すっかり忘れちゃった」私もその時までは、気にしなかった。そこには、彼の服だけ入っていたからだ。もし服にカビが生えていても、私の服じゃないから関係がない。

しかし、もう違うではないか!

ちょっと前に、「あまりにも疲れたから、今日はオッパが一人で洗濯物乾かしてくれる?お願いします」と、とても丁寧に言って、先にリビングでスーッと寝てしまった日があった。夫は、自信満々に分かったと言った。そうして9時くらいに寝に入って、何時間かしないうちに、突然何か冷たいものをかぶったようにパッと目が覚めた。眠りが薄い私にとって度々あることなのだが、なんだか不安であった。時間は午前1時、首を回してみたのだが、洗濯台には私が寝る前にあったすでに乾いた洗濯物がかかっていたのだ。

鼻息荒く、リビングに行くと、夫はきれいに布団をかぶっていびきをかきながら寝ていた。(言い訳をいうと、前日大学院の課題をして寝ることができず疲れて)洗濯物を乾かしてと言っていたことを、すっかり忘れているのは明らか。不安が怒りに変わった。どうせ今目が覚めて何と言っても、夢か現実か意識がないまま「ごめんねごめん、ヨボ(*妻への呼びかけ)、一緒にやろう」と力も入れないで乾かすふりをして、きちんとやらないことは明らかだった。

洗濯物を乾かすのは、大きな「協同心」が必要なことではないため、絶対に一緒にやる必要があるわけでもない。絶対に「今目を覚まして一緒に洗濯物を乾かす必要」はないのだ。けれども、私が丁寧なお願いまでして寝入ったのにそれを無視してあんな風に寝てしまうなんて。世の中このような状況で責任感の不在を感じたのは私だけでないはずだ。

そのまま明日の朝まで放っておいて、彼の悪癖を直してみようか…?でもそうするには、私の洗濯物があまりにも心配だ。もし服に臭いがついてしまうのでは?もしや、カビが生えるなんてわけじゃないよね…?

結局、服の心配の方が勝ってしまった。わざとドカドカと洗濯機まで歩いて洗濯物を取り出し、ドカドカと干した。ぐっすり寝ているこの人間は、私がいくら起こしても絶対に起きないはずだった。次の日、何と言ってもそのまま一瞬だけ「ヨボ、ごめんね、二度としないね」とわざとらしく言うのだろう。さらに夫は、私の理想のタイプの外見を備えているため、私はその姿をまた見て、訳もなく笑って話すことがなくなり、今の私のこの怒りはうやむやになるだろう。

さあ、このような些細な行動によって、男女家事労働時間の格差が始まるのだ。 韓国が、OECDに「夫の家事分担率最下位」のレッテルを貼られたことは、このような責任感のない行動から生まれるのである。どうやったら洗濯物を乾かさないことを、このように平然と考えられるのだろうか?

なぜ男性たちが、キアン84(本名:キム・フィミン)にこんなに共感を感じ、好むのかわかった。皆少しずつ、キアン84みたいだからである。この世の数多くの女性にあったけれども、私の日常がとてもキアン84みたいという女性を見たことがない。会えるはずがない。ここまで聞いてきて、今私の言葉があまりにも性差別(?)と思うのであれば、だったらすぐにちゃんと洗濯物を乾かすべきだったでしょ!私がやろうと言わなければやらないし、そのまま過ごしてそのまま寝てしまい、そうして私の服に臭いがついて、万が一カビでも生えたら、その時はどうするのよ!そして旦那は、続けて「ヨボ、ごめんね本当にごめんね、これからは絶対にしないね」と“ごめんねを繰り替えすオウム”のように謝罪し、また、忘れてまた、繰り返す$%。#%#$#*&(*(#@!@(怒りで言葉が出ない)

*キアン48〜韓国のウェブ漫画家。

昔読んだ江國香織の本「いくつもの週末」のある一節をパッと思い出した。正確な内容ではないが、だいたいこのような内容であった。

「よその女性は夫に親切で優しいであろう。 靴下を洗濯機に裏返して入れるなと小言を吐かないだろうし、トイレットペーパーを使い切ったら補充しておけと小言を言わないだろう。(...)だからよその女性はいい人であるしかない。 ただ優しい笑顔で夫に接さえすれば良いから。」

脳内でのこの一節のBGMは、チョ・ジョンソクとシン・ミナがリメイクした映画「My Love, My Bride 私の愛、私の花嫁」のOSTのチョ・ジョンソクのパートだった。

「美女から魔女になった君、愚痴だけをこぼす。 優しかった私の女神はどこへ行ったのか🎶

いや、やれということをそのままやれば、誰が小言を言うだろうか?結婚する前にそうしなくても、結婚すれば私と一緒に私の洗濯とも一生一緒になるはずなのに、当然心構えをして有念有想な人間として生まれ変わる覚悟をするべきだっただろう。

よその女性を妻にしたのならばその程度、いやそれ以上の決行を見せなければならない。 私は何も小言を言いたくて言うわけではない。 細かいようだけれど、洗濯のようなことから、責任感を持って行動すれば、私も十分に恋愛時代ほど、いやそれ以上に優しく行動できる。

どうか!!!!!!

P.S「いつ君にお説教屋だと言ったことあるう? 僕はそんなこと言ったことないじゃないかあ〜。 実際小言をちょっと聞けば、それが結婚生活の活力になるんだよぉ。 でも、明日約束があるんだよね。 うん、あの兄貴(先輩)と。いやいや〜、お酒はたくさん飲まないよ〜〜ん。 早く帰ってくるよ〜。 行ってきてもいい?」

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ハフポスト韓国版を翻訳・編集しています。

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