「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」が11月9日、皇居前広場で行われた。第二部の祝賀式典では、天皇、皇后両陛下も皇居の二重橋で国民からの祝福にこたえられた。
奉祝曲の演奏や国歌斉唱の後、天皇陛下が「様々な機会に、国民の皆さんと直接接し、皆さんの幸せを願う思いを私たち二人で新たにしてきました」とおことばを述べられた。
また、「先月の台風19号をはじめ、最近の大雨などによる大きな被害に深く心を痛めています」と被災地を案じられた。
万歳三唱にも、笑顔で手を振ってこたえられた。
奉祝曲「Ray of Water」は、歌唱を嵐、ピアノ演奏を辻井伸行さんが担当した。3部構成の組曲で、「水に差し込むまばゆい光」の意。天皇陛下の研究分野である「水」がテーマとなっている。
嵐が歌唱したのは第三楽章「Journey to Harmony」で、天皇、皇后両陛下も小さく頷きながら笑顔でお聞きになっていた。
おことば全文は以下の通り。
さきに、「即位礼正殿の儀」を行い、即位を内外に宣明しました。そして、今日ここに集まられた皆さんからお祝いいただくことに感謝します。
即位から約半年、多くの方々から寄せられる気持ちを嬉しく思いながら過ごしています。また、この間、様々な機会に、国民の皆さんと直接接し、皆さんの幸せを願う思いを私たち二人であらたにしてきました。
その中にあって、先月の台風19号をはじめ、最近の大雨などによる大きな被害に深く心を痛めています。亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族、被災された方々にお見舞いを申し上げます。
寒さがつのる中、避難を余儀なくされ、生活再建が容易でない方が数多くおられることを案じています。
復旧が進み、被災された方々が安心できる生活が、1日も早く戻ることを心から願っています。
ここに、改めて、国民の幸せを祈るとともに、我が国の一層の発展と世界の平和を願います。
今日は寒い中にも関わらず、このように大勢の皆さんが集まり、即位をお祝いいただくことに、深く感謝いたします。