「旅客機のトイレに隠しカメラを仕込んでいた」サウスウエスト航空のCAがパイロットらを訴える

航空会社とパイロットは、隠しカメラ設置の事実を否定。会社側は口外しないよう求めたという。

アメリカ・サウスウエスト航空の2人の操縦士が旅客機内のトイレに隠しカメラを設置し、操縦室のタブレット端末に生の映像を送信していたとして、客室乗務員2人が航空会社とパイロットを提訴した。

CNNなどの海外メディアが10月29日に報じた。

ボーイング737型機
ボーイング737型機
AP通信

CNNによると、訴えを起こしたのは、同社の客室乗務員のレネー・スタイネカーさんとその夫で同じ客室乗務員のデービッド・スタイネカーさんの2人だ。

訴状によれば、レネーさんが2017年2月にピッツバーグからフェニックスに向かう国内線の便に乗務した際、トイレに行くため席を立ちたいと申し出た操縦士に応じ、代わりに操縦室に入った。

その後、コックピットに置かれていたiPadを発見。その画面にはトイレの中の様子が写っていたことに気が付いたという。

レネーさんが副操縦士のライアン・ラッセルさんにトイレから映像を送信していたのかと尋ねると、副操縦士は、カメラは「サウスウエスト航空の全ての737-800型機のトイレに設置された新しいセキュリティであり、極秘事項のセキュリティ対策の一部だ」と主張した。

レネーさんらは、操縦士らにプライバシーを侵害され、精神的苦痛を与えられたなどとして、5万ドル(約540万円)を超える額の損害賠償を求めている。

一方、BBCによれば、操縦士と航空会社はトイレに乗客や客室乗務員を撮影するためのカメラがあった事実を否定しており、航空会社は「不適切な悪ふざけだった」とコメントするにとどめた。

さらには、レネーさんは航空会社にこの出来事を報告するように求めたが、会社側は、スーパーバイザーを通じて起こったことを誰かに話さないように命じたという。

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