強い台風15号で大きな被害が起き、大規模な停電や断水などが続いている千葉県。
県内43万4100軒(9月11日午後1時39分時点)が停電しており、全面復旧の見通しは立っていない。
成田空港に近い多古町に住む30代の男性会社員も、自宅で停電や断水が続いている。
男性は、両親や祖父母らと一緒に暮らしている。電気が使えないため、小型ガソリン発電機を使用して、冷蔵庫や扇風機に送電して生活しているという。キャンプ用品のランタンを、灯として使っている。
周囲の家も軒並み停電、断水しており、同じように発電機を使ってしのいでいるという。
自宅に備蓄品はなかったが、幸い近くのスーパーは営業しているほか、勤務先の会社に保管してあった水や食料を分け与えられた。
男性は車で通勤しているが、停電で信号機の灯が付いておらず、渋滞が多発していると説明する。
困っているのは、停電、断水のためお風呂やトイレが使えないこと。町役場の地下貯水槽から供給される水を使って、体を洗っている。
男性はハフポスト日本版の取材に「祖父母は大変そうだ。ウォシュレットを使ったり、あったかい風呂に入ったりしたい」と漏らした。
「クーラーが使えず、とても寝苦しかった」
また、千葉県香取市内で9日から10日にかけて停電となった地域に住んでいる70代女性は、ハフポスト日本版の取材に以下のようにコメントした。
「台風が上陸するにしても静岡県の方になるだろうと思っていたので、まさか千葉県に来るとは予想外で甘くみていました。9月9日の早朝、午前4時から5時ごろにかけて、ものすごい風で家の柱が揺れて怖かったです。家の前にある常陸利根川では対岸の潮来市の方に霧のように波しぶきがかかっているのが見えました。停電になったのは、朝食後の午前7時ごろ。電気が復旧したのが10日の午後3時ごろだったので24時間以上、停電が続きました。断水はなかったです。家中の懐中電灯を引っ張り出して、灯りに使いました。クーラーを使えないので網戸で寝たのですが、風もなくて蒸し暑くて、とても寝苦しかったです」