アウトドアブランドの「ノースフェイス」や靴メーカーの「ヴァンズ」などを傘下に置くアメリカの企業が、ブラジルからの皮革の輸入を中止すると発表したと、CNNなどの海外メディアが8月30日に報じた。
輸入の中止は、ブラジルなどを含むアマゾンの熱帯雨林で発生している森林火災による環境悪化に抗議した格好だ。
「環境の悪化につながっていないという信頼や確信を持てるまで、購入をやめる」
ブラジルからの皮革の輸入を中止すると発表したのは、ブーツなどが人気のアメリカのアウトドア用品メーカー「ティンバーランド」を傘下に持つ・VFコーポレーション。
CNNによると、VF社は、「我が社の製品に使われる素材が、ブラジルの環境の悪化につながっていないという信頼や確信を持てるまでは皮革の購入をやめる」と声明を発表した。
アマゾンの森林火災に対して具体的な対応を示したのは、大手企業の中で同社が初めてとなる。
同社のこの対応は、アマゾン地域の森林火災が国際的な批判を受けていることを背景に、同地域での開発の重要性を示してきたブラジルのボルソナーロ大統領が消火に消極的な姿勢を示したことで批判を浴びたことを受け、それらに配慮としたものみられる。
ABCによると、ブラジルのアマゾンで2019年1月から8月20日に発生した火災の割合は、2018年の同じ時期に比べて84%増えている。
アマゾン森林保護、個人ではハリウッド俳優のディカプリオ氏、X JAPANのYOSHIKI氏も
アマゾンの森林保護に向けた動きは企業のみならず個人にも広がっている。
俳優で活動家のレオナルド・ディカプリオ氏は、自身が立ち上げた環境保護団体「アース・アライアンス」を通じて寄付を呼びかけ、自身も500万ドル(約5億3000万円)を寄付すると発表した。
ディカプリオ氏は自身のインスタグラムで8月30日、寄付を募ってから2日間で138の国の2万2千人以上から1億ドル以上の寄付が集まったことを明かし、感謝の意を投稿していた。
また、 X JAPANのYOSHIKI氏は、8月30日にツイッターを更新。
「アマゾンの火災に、日本を含む、あらゆる国の方々が行動を起こして頂ければと思います..」と綴り、アマゾン熱帯雨林基金に10万ドル(約1000万円)を寄付したことを明かしていた。