プロ野球・千葉ロッテマリーンズが、2軍の準本拠地を千葉県浦安市に移転を検討し、「浦安市は『実施を含めて検討中』と話していることが分かったと、スポーツニッポンが8月20日に報じた。
しかし、ハフポスト日本版が浦安市の担当者に話を聞いたところ、正式に球団から移転検討についての話はまだ来ていないと明かした上で、「現状では全く考えていない」と回答した。
スポーツニッポンは8月20日の記事で、千葉ロッテは来シーズン、千葉県内での2軍戦を積極的に実施するため、同浦安市にある運動公園野球場を2軍の準本拠地にすることを検討していると報じていた。
また同球場について、“プロ野球の開催に支障があった”として、防護ネットを現状の25メートルから45メートルになる計画について触れていた。
その上で、「浦安市は『実施も含めて検討中』と話している」と記事の最後を結んでいた。
この件について、ハフポスト日本版は、千葉ロッテとのフレンドシップ協定などの提携を管轄している浦安市の市民スポーツ課の担当者に話を聞いた。
浦安市「現状、市としては全く考えておりません」
──同件について、「浦安市は『実施も含めて検討中』と話している」とのことですが、実際そのように話が進んでいるのでしょうか?
いいえ。このお話については、現状、市としては全く考えておりません。
そもそも、千葉ロッテマリーンズさんからこの件について何らかのお話が直接あったとか、書面が届いたいうことでもないので。
運動公園野球場に関しては、プロ野球・イースタンリーグ(2軍戦)の試合を開催した実績は2017・2018シーズンに確かにありますが、だからと言ってプロ野球の誘致を目的としている訳ではありません。
コンセプトが違います。
ちなみに今シーズンは、同球場でイースタンリーグの公式戦の実施はありません。
──「コンセプトが違う」、どういうことでしょうか?
まず、同球場は市内の方々や浦安市内などで活動する野球チームなどが使用する想定で作られた球場です。
大会などで頻繁に使用されますが、高校生や社会人などアマチュアとして野球を楽しむ人向けに作ったものですので。
──既出の報道では、“プロ野球の開催に支障があった”として防護ネットさらに高くするとありますが、これについては?
防球ネットについては、今年度内に実際に高くします。これは決定しています。
ただ、これも千葉ロッテの準本拠地の検討のお話があるからではありません。
実際にこれまで、イースタンリーグの試合実績もありますし、高校以上のアマチュアの野球ではそれなりに打球の飛距離もあるので、安全性を考慮して改修を行うものです。
──では、浦安市が「実施も含めて(検討中だ)と話している」というのは事実と違いますか?そうなると、これについても一部事実が異なってきますが。
はい。千葉ロッテとのフレンドシップ協定などの提携などの窓口になっている市民スポーツ課には、そういう話は一切入ってきておりません。
──例えば、市民スポーツ課以外の部署や広報課、職員の方に個別にお話が来て、取材に答えたという可能性もあると思うのですが?
そのようなことはないと思います。
千葉ロッテさんとのやりとりに関しては、従来から我々市民スポーツ課が担当しておりますので、担当部署全員にも確認を取りましたが、同件については聞いていないと話しています。
──実際に球団側から正式に要望があった場合は、どのように対応するのでしょうか?
正式に球団の方から我々にお話があった時点で、そこで初めて“検討”に入ります。
それ以上のことは、頂いたお話についてからになるので、現状で言えることはありません。