8月15日、令和初の終戦の日を迎え、天皇陛下が皇后さまと「全国戦没者追悼式」に即位後初めて参列した。戦後生まれの天皇陛下が述べられた「おことば」は、どんな内容だったのか。
式典では、正午に合わせて1分間の黙祷がささげられた。その後天皇陛下はおことばで戦没者を追悼。上皇さまが2015年から加えられた「深い反省」という表現も継承された。
天皇陛下のおことば全文
本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」にあたり、全国戦没者追悼式に臨み、先の大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。
終戦以来、74年。人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思う時、誠に感慨深いものがあります。
戦後の長きに渡る平和な歳月に思いをいたしつつ、ここに過去を顧み、深い反省の上に立って、ふたたび戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り、戦禍に倒れた人々に対し、全国民とともに心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。
6000人の遺族が参列予定
戦後74年となる2019年の全国戦没者追悼式は、日本武道館で8月15日午前11時50分から執り行われた。約6000人の遺族が参列予定だが、台風の影響で一部の参列予定者は欠席する見通しという。