自分の笑顔がブサイク
東郷健太郎(とうごうけんたろう)
琉球大学4年次。小学校のころからサッカーを続け、大学ではフットサルに励み、社会人チームに所属。「ティージーすこ太」の名前で映像からイベントまで様々な制作を手掛ける。現在は映像制作会社へ就職活動中。この企画『コンプレックス大百科』も制作している。
どんなコンプレックスだった?
ぼく、自分の笑顔が嫌いだったんですよ。小学校の頃から仲良しの親友がいるんですけど、そいつがめちゃくちゃイケメンで。比べて自分はブサイクだなと、笑った顔はとくにブサイクだなと思ってたんです。だからなるべく笑わないように、しかめっ面で過ごしてました。「お前の笑顔キモいな」みたいなことを言われたわけではないんですけど、小中学校時代って自分の外見に敏感じゃないですか。まして「通算40人に告られたぜ」とか言うイケメンが近くにいたらなおさらなんですよ。だから自分はブサイクなんだ...と思ったときに、自分がそれ以上 傷つかないようしかめっ面で過ごすことにしたんでしょうね。ムッとした顔ならカッコいいと思ってたので。(笑)
コンプレックスをどう乗り越えたの?
高校のとき、部活の友達がぼくの写真を待ち受けにしてたんですよ。いつ撮ったのかわからなかったんですが、なぜか写真のぼくは満面の笑顔をしていてですね。友達は「この笑顔を見てると優しい気持ちになるわぁ〜」って言いながら、けっこう長い間待ち受けにしてました。それがなかなか嫌だったんですが、同時に衝撃的だったんです。ぼくの笑顔を「良い」って言うヤツがいるのか!って。これがきっかけですね。その後、ちょっとずつぼくが笑えるようになってくると「笑顔かわいいね」って言ってくれる人も出てきて、そういう風に見られる顔なんだとまた衝撃でした。新しい自分を見つけたような感じがして、それ以来、笑顔がブサイクだとは思わなくなりましたね。
今、自分の笑顔は好きですか?
正直めっちゃ好きです。ずっと笑ってたいなと思います。自分で言うのは恥ずかしいですが、ぼくが笑うから一緒にいると楽しいとか、何でも笑ってくれるから一緒にいたいとか言ってくれる人が周りに増えてきたので、笑顔はちょっとした誇りですね。あと、ぼく、お笑いとかいたずらとか好きな少年だったんです。思い込みのせいで忘れてたんですけど、笑うのは昔から好きだったんですよね。だからなおさら笑ってたいと思います。笑ってないと、ただの怖い顔の人だからっていうのもありますが(笑)
自分の笑顔が苦手な方々に向けて、メッセージをお願いします。
かわいい、かわいくない、かっこいい、かっこよくないとかって、他人の価値観でしかないなと思うんです。だから必要以上に、自分の容姿で悩まないでいい。あなたの容姿について、良いと感じる人は良いと言うし、そう感じない人はどうやっても良いとは言ってくれないんだから、もう放っておくしかないですよね(笑)あなたの容姿が良いかどうかは、見る人によって変わります。少なくともぼくは、どんな人でも笑顔は素敵だと思ってます!
本記事は、2018年10月16日の『コンプレックス大百科』note掲載記事
より転載しました。