7月18日午前10時35分ごろ、京都市伏見区桃山町のアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで、「1階部分で爆発音があり、煙が上がっている。けが人が多数出ている」と近隣住民から119番があった。
京都市消防本部によると、38人がけがをしており、そのうち意識不明を含む重傷が10人いるという。
NHKニュースが、京都府警の情報として伝えたところによると、現場で男がガソリンのような液体をまいたとみられ、京都府警は男の身柄を確保して放火の疑いで事情を聞いている。
消防隊が現場に駆けつけたところ、出火元とみられる1階部分を中心に、3階建ての建物全面が燃えていたという。
消防車など31台が出動し、現在消火活動に当たっている。周囲の建物への延焼する危険性はないという。
京都アニメーションによると、火災が発生したのは第一スタジオ。担当者が現在、現場に確認に向かっており、けが人などの詳しい状況は調査中で分からないと話している。
【UPDATE: 14:30/07/18】
NHKによると、少なくとも1人が死亡し、他にも心肺停止で取り残された人がいるという。
京都アニメーションとは
京都アニメーションは、1985年設立。
手塚治虫が創設したアニメーション専門のプロダクション「株式会社虫プロダクション」(旧虫プロ)に勤めていた八田陽子氏が、近所の主婦らとともに、アニメ制作会社のタツノコプロやサンライズの仕上げ職人を1981年ごろに始めた。結婚して京都府宇治市に移転。その後、夫の英明氏を社長として「京都アニメーション」として法人化した。
1980年代後半~90年代には、スタジオジブリの人気作品「紅の豚」や「魔女の宅急便」に仕上げ協力をするなど業界でその実力を買われていた。
2000年代には、学園ものアニメとして人気を誇る「涼宮ハルヒの憂鬱」「けいおん!」のほか「響け! ユーフォニアム」などのアニメーション制作を手掛けている。