市川海老蔵さん、歌舞伎界の“働き方”に苦言を呈す「健康あっての舞台なので...」

海老蔵さんは、「日々舞台に立つ事は役者にとって、とても幸せで名誉な事」とした上で、「歯医者さんや病院も行けない月が数カ月続くこともある」と現状を明かした
2020年東京五輪・パラリンピックの1000日前イベントに参加した歌舞伎役者の市川海老蔵さん=2017年10月28日、東京都中央区の日本橋中央通り
2020年東京五輪・パラリンピックの1000日前イベントに参加した歌舞伎役者の市川海老蔵さん=2017年10月28日、東京都中央区の日本橋中央通り
時事通信社

歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが7月11日、ブログを更新し、歌舞伎界の働き方について現状を明かした上で、自らの考えを綴った。

普段は息子の勸玄(かんげん)くんや、娘の麗禾(れいか)ちゃんに関する話題が多いため、今回は珍しい内容だ。

市川海老蔵オフィシャルブログby Ameba
市川海老蔵オフィシャルブログby Ameba
市川海老蔵オフィシャルブログby Ameba

11日、午後0時50分に投稿されたブログのタイトルは、「働き方改革」

海老蔵さんは4日から出演している七月大歌舞伎に、自らの意志で数年前から半日休みを取り入れたことに言及。

日々舞台に立つことは役者にとっての名誉としながらも、丸一日休養できる日がない状態で日々公演を行なっており、場合によっては、病院などに通院できない日々が数ヶ月続くという現在の状況について苦言を呈した。

海老蔵さんの投稿は、以下の通り。

歌舞伎の公演は、皆さまが思われている以上に重労働です。

 

毎日休みなく昼夜公演があるのが正常という昨今です。

 

七月大歌舞伎は数年前から半日休みを導入しています。私の意志です。

 

主演もさることながら、周りの人々も皆休みなく働くわけです。

 

その月により楽な時(まぁ基本楽はないですが...笑)、大変な時、様々とは思いますが、どちらにしろ1日も完全休養がないという事実は現実としてあり、それに我々は背くことなく日々舞台に立つ。

 

日々舞台に立つ事は役者にとって、とても幸せで名誉な事です。

 

しかし、根が役者なので大半の方は懸命に一生懸命日々努めます。

 

風邪ひいていようと、声が出なくても、具合悪くても、場合によっては、歯医者さんや病院も行けない月が数カ月続くこともある、これは良くない。

 

そんな環境に自分なら耐えられても、次の世代、次の次の世代に
引きずる事は果たしてどうなのか?父もずっとでした。

 

私は(この状況は)変えないといけない、そう思います。

 

しかし、今日は夜の部がなく、ボッーっと車の中で過ごす少しの時間、なにもしないよりも何かに夢中に、何かにがむしゃらに命懸けで出来る仕事とは誠に尊い、そう感じます。

 

しかし、健康あっての舞台なので...

 

どうですかね?

(※適宜、句読点などを加筆しました)

2020年5月には13代目市川團十郎を襲名することが決まっている市川海老蔵さん。

発言力の大きな海老蔵さんの意志で、歌舞伎界の働き方は今後どう変わっていくのだろうか?

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