梅雨まっさかりの6月11日は、傘の日。
洋傘の製造メーカーでつくる日本洋傘振興協議会が、暦の上の梅雨入りを表す入梅(にゅうばい)に合わせて、1989年に制定しました。
ウェザーニュースの2017年の調査では、傘の所有数は全国平均で3.6本。そのうちビニール傘が1.6本を占めている。地域別にみると、どちらも東京がトップで、所有数4.1本、うちビニール傘が1.9本となっています。
フランス大使館のTwitterよると、日本とは異なり、フランスではビニール傘が普及していないといいます。
そんな傘大国ニッポン。
日本洋傘振興協議会に、気をつけてほしいマナーや、頭にかぶるタイプの傘や環境に配慮した傘、日傘男子などについて聞きました。
ーー気をつけてほしいマナーなどはありますか
トラブルの原因になってしまうのは残念ですが、「怖い思いをした」という声も聞きます。傘は尖った部分があるので、持ち歩く際には注意してほしいです。
特に、階段やエスカレーターで、持ち方によっては、怖い思いをさせてしまうことがあります。周囲の人に気を配って、余裕を持ってさしてほしいです。
日本は狭い場所も多いので、すれ違いざまにぶつかってしまうこともあります。お互いに片方に傾けて、すれ違いやすくしてほしいです。
ーープラスチック製ストローの禁止など、環境に配慮した動きが国内外で進んでいます。ビニール傘について、環境に配慮する動きや考えはあるのでしょうか
協議会のメンバーには、ビニール傘をつくっているメーカーは所属していません。
環境へ配慮して、傘の生地の部分に再生可能なものを使ったり、廃棄された時に分別しやすいように作ったりするという努力を、各メーカーごとにしています。
手頃な値段で手に入るビニール傘は、晴れたらささなくて放置してしまったり、すぐに壊れて使えなくなり廃棄してしまったりします。
簡単に壊れず、長く使えるものを選んでもらえれば、ゴミを出さなくて済みます。
500円〜1000円の傘を金額が安いからと言って、3、4、5本と繰り返し買うとお金もかさみますし、傘を置くスペースもとります。
長い目で見れば、コストパフォーマンスも良くない。
ビニール傘がダメというわけではありませんが、購入時に考えるきっかけになればと思います。
ーー東京都が先月、頭につけるタイプの日傘を発表しました
日傘は、日本では昔から使われている馴染みがあるもので、頭につけるタイプも主に屋外で作業をする人が使用していました。
日差しを遮る方法の一つだと思います。頭につけるタイプの日傘は、両手を開けたいということだと思うので、何をするのか目的に応じて使い分ければよいと思います。
折りたたみ式のものは、身近な日を遮る手段として、女性を中心に使われています。
ーー最近では日傘男子というネーミングも浸透し、男性にも広まってきています
男性は晴れているのに傘をさすのは抵抗があったかもしれませんが、2018〜2019年の5月はとても暑かったので、耐えられなくなってきている。日差しを遮る手段として、男女関係なく使ってもらえたらと思います。