神奈川県川崎市多摩区で登校途中の児童らが男に刃物で刺されて死亡した事件で、被害児童が通っていた川崎市内にあるカリタス小学校は5月28日、記者会見を開いた。
カリタス学園の齋藤哲郎理事長は記者会見の冒頭、立ったまま「蛮行によって、落ち度のない子どもたちと愛情深く子どもを育んでこられた保護者のかたがこうした被害にあったこと、怒りのやり場もない暗い気持ちで痛恨の極みです」と言葉を絞り出した。
今後の対応について「子どもたちの安全確保はもとより、心のケアに万全を尽くしていきたい」と語った。
報道陣に向けて、「子どもたち、子どもたちのことを心配する保護者の気持ちをご一緒に考えていただけたら」と取材の自粛を求めた。
冒頭発言全文は、以下の通り。
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今回の出来事によりまして児童18名が被害に遭い、そのうち1人が残念ながら亡くなりました。また子どもを送ってきた保護者の方々の中で2人が被害にあい、1人が命を落としました。
本当になんとも言えない蛮行によって落ち度のない子どもたちと愛情深く子どもを育んでこられた保護者のかたがこうした被害にあったこと、怒りのやり場もない暗い気持ちで痛恨の極みです。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに怪我をされた方の一位日も早い回復とご家族の痛みに寄り添いながら、残された学生、保護者につきまして、現場にいた子どもたちもたくさんおります。心の傷を深く負っていると思います。
これからの子どもたちの安全確保はもとより、心のケアに万全を尽くしていきたいと考えています。そのための体制につきましては専門家の方々のご意見も伺い始めております。
皆様にお願いがございます。子どもたち、保護者が深い心の傷を負っていますので、できることなら子どもたちへの直接のご取材はお控えいただければありがたく思います。本当に子どもたち、子どもたちのことを心配する保護者の気持ちをご一緒に考えていただけたら幸いです。