アメリカのドナルド・トランプ大統領が5月25日、令和初の国賓として来日した。26日は安倍晋三首相がゴルフや大相撲観戦、高級炉端焼き店でトランプ氏をもてなし、親密な関係を強調した。
海外メディアはどう報じたか
安倍首相は26日、自身のTwitterにゴルフ中のトランプ氏との自撮りツーショット写真を投稿。「新しい令和の時代も日米同盟をさらに揺るぎないものとしていきたいと考えています」とコメントした。
特に注目を集めたのが、”異例”とも言える大相撲夏場所の千秋楽観戦だ。トランプ夫妻は安倍夫妻とともに、正面升席に特別に設置されたソファ席で取組を観戦。表彰式では平幕初優勝を決めた朝乃山に特大の「米国大統領杯」を授与した。
CNNは、「こうしたもてなしは、日米関係をスムーズで有益なものにするために安倍首相とトランプ大統領との近しい個人的な関係を維持することを目的としていた」と報じている。
日米首脳会談では貿易交渉や北朝鮮問題が議題に上がるとみられているが、一方でCNNは、「日本ではトランプ氏を伝統文化でもてなす日程が詰まっており、実質的な内容は影が薄くなりそうだ」とも伝えている。
ニューヨークタイムズ紙は、安倍首相の対応を「ほほ笑み外交、ほほ笑み攻勢(charm offensive)の一環」と表現した。
AFP通信は、トランプ氏はヨーロッパ各国の首脳とは裏腹に、中国以外のアジア各国では多くの「友人」に囲まれていると報道。
安倍首相が「(トランプ氏と)個人的な関係を構築し、個人的なルートで懸案事項を解決するというトランプ氏との付き合い方の手本を世界に示してきた」との専門家の見方を紹介している。
日米首脳会談、貿易交渉や拉致問題を協議
トランプ氏は27日、天皇皇后両陛下と面会後、日米首脳会談に臨む。会談では日米の貿易問題や北朝鮮などの国際情勢について協議する。