愛媛県の道後温泉にあるコンビニエンスストア・『ローソン道後ハイカラ通り店』の対応が、今、ネット上で話題となっている。
店の入り口にある「LAWSON」の看板文字。夜の時間帯になると白く光るのだが、なぜか「L」の文字だけ灯りが消え、「AWSON」の表記になっているのだ。
実はこの「L」のところに、ツバメが巣を作った。店は、このツバメの子育てを邪魔しないよう、「L」の灯りを消したという。
この店の対応に、ネット上では「素敵なお話」「恩返しがあるかもね」などと賞賛が相次いだ。
なぜこのような対応をとったのか?ローソン道後ハイカラ通り店のオーナーに話を聞いた。
──「L」の灯りを消した経緯を教えてください。
実は元々、あの「L」の灯りは2年前から灯りが切れていたんです。そこに去年5月、「L」の文字のところに一度ツバメが巣を作りました。2羽がかえったのを確認したんですが、その後、巣がいつの間にか壊されてしまっていたんです。
──壊された原因ってなんだったのでしょうか?
我々の店舗は商店街のアーケードの入口の角にあるんですが、西日の日差しをよけるひさしを付け替える工事の影響だと思うんです...その後、巣もなくなったので、業者さんから「L」の灯りを修理することを提案されたんですが、断りました。それが今年の3月です。
──なぜ断ったんですか?
ツバメが帰ってくるかもしてないから...待ってくれって言いました。
──そして待っていたら、本当に帰ってきた?
はい。ちょうど2週間くらい前になりますが、帰ってきました。また「L」のところに巣を作ったんです。5羽のひながかえったのを確認しました。嬉しかったですね。
──もしかしたら、毎年ここにツバメが巣を作るかもしれません。今後、灯りはどうしますか?
当分もう灯りを修理するのはやめようと思っています。灯りが付いているとカラスに狙われてしまいますし、道後温泉に来てくれる外国人観光客も足を止めて写真を撮って行ったり、ツバメが癒しの存在になってくれていますから。
──毎日成長の経過を楽しみに来店する方もいますか?
結構いますね。道後の街は、『つば九郎』でおなじみのプロ野球の東京ヤクルトのキャンプ地ですし、ツバメには本当に縁を感じています。我々も見守っていきたいなと思っています。